ユーゴスラビアから1991年に独立した「26歳のミレニアル世代の若者」であるスロベニアが独立以来、経済的な成功を収めてきた背景には、こうした同国の特徴がある。
そして、教育水準の高い労働力、世界的に知られる多くの産業界のリーダーたち、多くの賞を受けた革新的な製品、広く認められた複数のベンチャー企業を誇る人口わずか約200万人のこの国は、着実に世界における地位を確立し始めている。
そのスロベニアと米国のミレニアル世代には、起業に関する考え方に多くの類似点があると考えられる。
経験から学び、粘り強く続ける
歴史を通して、スロベニアは大帝国に取り囲まれ、支配されてきた。そして、独自の文化とアイデンティティを守るため、大国と戦い続けなければならなかった。そうした歴史や状況がこの国にもたらした良い面は、国民を問題解決に長けた人たちにしてきたことだ。
スロベニアは2000年代後半の金融危機からもいち早く抜け出した。欧州連合(EU)加盟国の中でも現在、特に高いGDP成長率が見込まれる国となっている。金融危機は多くの産業の縮小をもたらしたが、行き残った産業(テクノロジー、自動車、料理、スポーツ、科学など)は急速に成長し、高い評価を得ている。
逆境は、スロベニアを助けてきたようにも見える。直面した課題の中から、常に成長するための方法を見つけることができたということだ。これは、起業家精神に関する重要なことを教えてくれる。
挫折や困難は避けられないものだ。だが、成功において重要なことは結局のところ、起業家自身が諦めてしまうか、あるいは耐え抜くかということだ。起業家は問題を困難ではなく、学習の機会と捉える。考え方を変えることができれば、すぐに自分自身もビジネスも、成長させることができる。