科学が示す、室内に植物を置くべき5つの理由

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限られた予算で退屈なリビングや職場のインテリアをにぎやかにしたいなら、間違いなく観葉植物を置くべきだ。

おもしろいことに、植物は人のウェルビーイングにも素晴らしい効果を与えうる。緑の近くにいることは、ストレスを軽減し、気分を高め、認知能力を改善するということを示すたくさんの科学的証拠があるのだ。生活に植物を取り入れるべき5つの理由を紹介しよう。

1:ストレスと不安を取り除く

『Physiological Anthropology』誌に掲載された研究によれば、室内の植物との積極的なインタラクション(触る、匂いを嗅ぐなど)は、生理学的・心理学的にストレスを軽減するという。さらに、鉢植え用の土さえも日々のストレスや不安に対処する助けになるという。土には「アウトドアフィンズ」と呼ばれる微生物が含まれており、これが"自然の抗うつ剤"として機能するからだ。「この微生物によってサイトカインが放出されるため気分が高まり、さらに脳はセロトニンをつくります。そのため、土の近くにいるだけでアウトドアフィンズが心身を元気づけるのです」とウェルネスカウンセラーのジョーイ・ドハーティは書いている。

2:空気をきれいにする

米国肺協会によれば、室内の空気は屋外のそれよりも汚くなりやすい。アスベスト、カビ、ラドン、ホルムアルデヒド、ベンゼン、一酸化炭素などが代表的な汚染物質である。こうした微細粒子に晒されることでドライアイ、頭痛、ときには喘息にかかる可能性もある。NASAによれば、スパティフィラム属やセイヨウキヅタなどの植物は汚れた空気をきれいにするという。これらの植物は根や葉で汚染物質を吸収する。植物のある部屋では、植物のまったくない部屋に比べて、カビやバクテリアが最大60%少なくなるという研究結果もある。

3:自然の加湿器になる

蒸発を通して植物は葉から水蒸気を放出する。冬の間にセイヨウタマシダをアパートの周りに置くだけで、 室内を乾いた状態に調整してくれるのだ。しかし、もし家に子供やペットがいるなら、 彼らにとって危険な植物を選ばないように事前にどんな種類を置くべきか調べよう。

4:認知スキルを高める

テキサスA&M大学の研究によれば、植物や花を職場に置くと、認知能力や問題解決能力が著しく向上するという。またエクスター大学の研究者たちは、室内の植物は、 集中力と生産性を向上させ、職場におけるスタッフのウェルビーイングを47%向上させることを発見している。記憶力も最大20%上がるという。つまり、緑をオフィスに置くことでいい仕事が行えるようになるということだ。デスク用のギンヨウセンネンボクやガーベラを買うのに、これ以上の理由はないだろう。

5:ヒーリング効果がある

植物の近くにいることで、リラックスでき、傷が早く癒やされる。カンザス州立大学の研究者たちは植物や花を、「外科手術を受けた患者にとって、体を傷つけず、安価で、効果的な補助治療薬」として薦めているほどだ。またテキサスA&M大学の研究者は、園芸療法が医療施設で過ごす患者たちに有効であると提案している。

翻訳・編集=宮本裕人

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