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山崎大輔が創業したスケールアウトは、広告配信プラットフォームを開発、提供しているアドテクノロジー企業。2006年に創業、同社の配信プラットフォーム「ScaleOutDSP」が評価され、13年8月にKDDIの子会社medibaが買収した。渡辺洋行が設立した独立系VCのB Dash Venturesは、12年時に投資を行い、経営に深く関与しながら、まさに二人三脚で歩んだ。―

渡辺:起業家としての山崎さんに初めて会ったのは、10年。実は、私と山崎さんは中学、高校の同級生なんです。ただ、直接お会いするまでは、まったく気づきませんでした。私の投資先で、信頼する経営者のノボット創業者の小林清剛さんから「ものすごいエンジニア起業家がいる」と紹介を受けたことがきっかけです。名刺交換した後に「あれ、どこかで見たことあるな」と思って。

山崎:「あれ」みたいな(笑)。とはいえ、当時は私自身、大きな事業をしたいという気持ちはあまりなく、06年の創業以来、受託開発で十分に会社の利益が出ていたということもあり、投資を必要としていませんでした。そこから1年近く、渡辺さんから「それでいいの?」と言われる中で、同業他社に抜き去られた時に、ある種の焦りが出てきました。そして、スマートフォン広告市場でDSP(広告主側の広告効果の最大化を支援するツール)の大きなトレンドがきた時に“いよいよやらねば”と。資金も戦略も必要になり、「お願いします」と頼みました。

渡辺:私は、出会った直後から「事業を受託開発から変えるのであればいつでも投資する」と思っていました。エンジニアとしては、とても優れた技術をもったトップクラスの“スーパーエンジニア”であり、業界でも有名人。そこにスマホ広告のDSPの流れがくると思ったからです。山崎さんには、この波に乗らないと「チャンスを逃す」と強く言ったと思います。
投資先との関係はすべて思い出があるのですが、なかでも起業家として完成型ではなく、大きく優れている点と欠落している点を併せもつ山崎さんは特に思い出深い。ヤフーで広告システム技術を担当し、独立したエンジニア起業家でエンジニアとしてはトップクラス。しかし、起業家という観点から見ると、“ボコッ”と抜けているところがあり、とても苦労しました(笑)。
 私は投資した際には、経営陣とがっちりと事業計画を作り直し、KPIを作り込んで、見直していくという方法をとっているのですが、山崎さんは感性の人間なので、作っては見直しを繰り返していました。もちろん他の起業家も、コロコロ変わるのですが、山崎さんの場合は度合いが違った。
 それだけでなく、「ちょっと相談があるんだけど」と突然言われてオフィスに行くと、「実はサーバーを買って、来週までに2,000万円必要なんだけど、キャッシュがないんだよ」と相談されたこともありました。絞め殺そうかと思いましたね(笑)。
(以下略、)

山本智之

 

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