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予定調和の議論では、課題解決の糸口はつかめない

以前、橋下徹さんとの対談で憲法改正について議論をしました。最初は考え方が隔たっていましたが、お互いがお互いの話を全力で聞く姿勢を貫いたことで、両者の間に存在するさまざまな違いやその理由について認識のすり合わせができたのです。議論の最初と最後で自分の考え方が変わるという体験はめったにないでしょうが、私はこれが対話の力だと思っています。予定調和の議論ではこうした現象は望めません。

人に自分の気持ちを伝えるときには、相手の受け入れレベルや相手が想定していることを理解したうえで話せば、相互性が生まれます。私が言うのはおこがましい気もしますが、相互性を意識することで、ものごとの本質を捉え、伝える力は自然と身についていくのだと思います。


三浦瑠麗(みうら・るり)◎神奈川県出身。東京大学農学部卒業、同大学院公共政策学教育部専門修士課程修了、同大学院法学政治学研究科博士課程修了。専門は国際政治学、比較政治学、政軍関係理論。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、2016年より同センター講師に就任。主な著書として『シビリアンの戦争』(岩波書店)『日本に絶望している人のための政治入門』(文春新書)『「トランプ時代」の新世界秩序』(潮新書)など。http://lullymiura.hatenadiary.jp・三浦瑠麗の「自分で考えるための政治の話」メールマガジンを発行中(lully.president.co.jp)


三浦瑠麗が、いま気になるキーワード

NPR(核態勢の見直し)
核ミサイルの危機を北朝鮮だけの問題として捉えると、外交感覚にズレが生じます。アメリカでは再びロシアの脅威が叫ばれています。核兵器の削減が進んでいるかに見えて、じつは小型の戦術核を使用する範囲が広がっていることにも着目すべきです。

あたしおかあさんだから
「あたしおかあさんだから」という歌の歌詞がネットで炎上しています。男性は無償の愛を表現したものだと解釈しますが、女性は自己犠牲を生む現状の構造を肯定されたと考えます。夫婦円満の秘訣とは? 自己犠牲と幸福が両立しないことを、男性は理解してあげるだけでいいのです。

教育無償化の論議
日本全体の正義をどう担保するかという面で気になるところが多々あります。納税の観点からいえば、10代から働いている人に大学に行く人の学費を払わせていいのでしょうか。大学に行くことが唯一の正しい解じゃない。多様な社会の器をつくるためにもっとも避けなければいけないのは、みんなが同じ道をたどる階段をつくってしまうこと。

トランプ政権の読み方
トランプが実践していることは、保守的なロジックを使いながら、中道的な経済政策を語ること。一方安全保障に関しては、領土、領空、領海というホームランド・セキュリティ重視の民意を反映している部分があります。軍人などの慎重な意見もあり、現時点では北朝鮮への先制攻撃の可能性は低いと見ています。トランプ政権は軍事タカ派と孤立主義的な考えが同居している政権。推移を見守っていきたいと考えています。

※ニューススイートで「核態勢」「あたしおかあさんだから」「教育無償化」「トランプ政権」をキーワード登録することで、これらの動向をチェックできます。
※NPRとトランプ政権に関しては、三浦瑠麗のブログ、『山猫日記』にて詳しく解説されています。



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