米イリノイ州にあるオリベットナザレン大学が労働者を対象に行った調査では、協力した回答者の全員が、「同僚に腹を立てたことがある」と答えている。また、ほとんど場合、いら立ちを感じる同僚は1人ではない。回答者の73%が、「日常的に腹立たしく思っている同僚の数は2~5人」と答えた。
同僚に対して腹が立つ理由の中で最も多いのは、「声が大きい・不満を言う」(49%)。次いで多かったのは、「陰口・いじめ」(32%)だった。
一方、米キャリア情報サイト、コンパラブリーの調査によれば、女性の45%、男性の33%には、「その人のせいで仕事を辞めたくなる同僚がいる」という。また、25歳以下の労働者の36%が、「政治に関する同僚たちの考え方が、職場の人間関係に影響を与えている」と答えている。
前出のオリベットナザレン大学の調査によると、回答者の78%はいら立ちを感じる同僚に対し、改善を求めたことがある。そして、47%は別の同僚に話をしてもらったことがある。だが、こうした行動は大抵の場合、効果をもたらさない。米人材コンサルティング会社、21オークHRコンサルティングのチーフコンサルタントは対処法として、次の5つの行動を挙げている。
自分でできることを探す
行動を変えるよう頼むのではなく、自分でできる解決策がないか考えてみよう。同僚の話し声が大きいなら、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドフォンを使ってみてはどうだろう。同僚がデスクで使っている扇風機の風邪が当たって寒いなら、何かもう一枚余計に着ればいい。
何が問題か説明する
「よく自分のデスクからジョーに向かって大声で質問をしているけれど、電話中にあなたにそうされると、相手の声が聞こえなくなってしまう。だから、聞きたいことがあるときはジョーのデスクまで行って、そこで話をしてもらえないだろうか」などと、相手の行動の何が問題かを説明してみる。
個人的に受け止めない
同僚が午後、デスクの上にピーナッツの殻をばらまいていたとしても、それがあなたを怒らせるための意図的な行動とは考えられない。あなたがいるのと同じ場所で、たまたまそうした行動を取っているだけだ。
善意からの行動に見せる
声がうるさい同僚は、電話口での自分の会話がオフィス中に聞こえていることに気づいていないのかもしれない。大声で話さないでと頼むよりも、「皆が聞いているけれど、あなたは聞かれたくないのでは?」と言ってあげれば、その同僚はあなたに感謝するかもしれない。
お礼を言う
否定的なフィードバックは、決してうれしいものではない。あなたがその同僚に意見を言うことについて、まずは「聞いてくれてありがとう」と伝えよう。そして、行動を変えようとしてくれることにも感謝すると言っておくといいだろう。