ロールス ロイスが再定義する「最高中の最高」のクルマ

室内には大型ディスプレイを搭載。最新設計のシートを備え、最新のADASとコネクテッドを搭載する。

“世界最高のモノ”を表現するときの代名詞のように使われるロールス ロイスだが、その地位はもちろん、一朝一夕になったものではない。1906年の創業時から、創業者の一人であるヘンリー・ロイス卿が提唱する「最高のものを選び、さらに改良しなさい。最高のものがなければ、生み出しなさい」という哲学に沿って、常に“最高”であることを目指してきたからこそである。
 
ロールス ロイスの中でも最高峰に君臨する「ファントム」は、いわば“The Rolls-Royce”とも呼べる存在であり、“最高の中の最高”と評しても過言ではない。1925年に生まれた初代「ファントム」は、排気量を抑えながらも、パワフルなエンジンを搭載していた。高められたパフォーマンスを受け止めるボディにも定評があり、4輪にサーボ付きブレーキを採用したり、ロードホールディング製の高いダンパーを備えるなど、非常にモダンな構造であった。

2017年7月、その初代から数えて8代目となる新型「ファントム」が、14年ぶりに刷新されることが発表された。「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」と呼ばれるアルミスペースフレームを採用し、30%もの軽量化に成功している。ボディを固めることにより、「マジック・カーペット・ライド」と呼ばれるロールス ロイス伝統の“Waftability(=「浮遊感」の意)”が生み出されている。心臓部には、新開発の6.75リッター・ツインターボ付きV12エンジンが搭載されており、563ps/900Nmもの大出力で巨大なボディをぐっと押し出す。

また、乗り降りのしやすさ、快適さと上品さ、ラグジュアリーといった、ロールスロイスが重視する事柄を、今の時代に沿って再定義している点も見逃せない。例えば、100年ぶりに自動車のダッシュボードをデザインし直している。また、ドア・ハンドルにはセンサーが埋め込まれており、ショーファーが、あるいは自らが、軽く手を触れるだけで、まるで“囁くように”ドアが閉まるという。

最高を定義し、作り出そうとするロールスロイスの姿勢は、100年以上を経てた今でも、まったく揺るがない。

編集=フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN 次代の経済圏を作る革命児」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事