昨年、主演映画「ダンガル きっと、つよくなる」(日本では4月6日公開)が中国で興行収入1億9000万ドル(約202億円)の大ヒットを記録したのに続き、最新作「シークレット・スーパースター」(原題)も好調だ。「Ent Group」の調査によると、中国で1月9日に封切られた「シークレット・スーパースター」は24日間で1億900万ドル(約115億円)の興収を上げ、中国映画の大作「南極の恋」や人気ハリウッドアクションの続編「メイズ・ランナー 最期の迷宮」を超え、現時点で2018年最大のヒットとなっている。
アドヴァイト・チャンダン監督による「シークレット・スーパースター」は、インドの保守的なムスリム家庭に育った少女が周囲に反対されながら歌手を目指す物語。「ダンガル きっと、つよくなる」でカーンの娘役を演じたザイラー・ワシームがヒロインを演じ、カーンはヒロインの夢に関わる音楽業界人役で出演するほか、妻のキラン・ラオとともにプロデューサーを務める。
昨年10月に同作がインドで公開された時、カーンはインド映画史上最大のヒット作である「ダンガル きっとつよくなる」と比較して次のように語っていた。「『ダンガル』は夢を娘に託す父親の物語で、『シークレット・スーパースター』は小さな町に住む14歳の少女の夢を描く物語。興行がどうなるかはわからないが、『ダンガル』よりも大きな映画だ」(ロイターのインタビューより)
ウェイボーのフォロワーは110万人以上
中国の人々に「アーミルおじさん」の愛称で親しまれているカーンは、SNSでも人気だ。10ヶ月前に「微博」(Weibo)にアカウントを開設し、たった39回しか投稿していないにもかかわらず、110万人以上のフォロワーを持つ。さらに最近、「シークレット・スーパースター」の宣伝のためにニュースアプリの「今日頭条」(Toutiao)にもアカウントを開設した。同作の宣伝活動としては、1月に1週間にわたるプロモーションツアーも行っている。
中国におけるカーンの人気に火をつけたのは、「きっと、うまくいく」(2009)だ。同作は大手レビューサイト「豆瓣电影」(Douban)のオールタイム好きな映画ランキングで12位に入っている。それ以来、「チェイス!」(2013)は興行収入380万ドル(約4億円)、「PK」(2014)は2000万ドル(約21億円)と、出演作が公開されるたびにファン層が広がってきた。