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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

マツダCX-8

これこそ、市場が待っていたクルマだ。新登場のマツダCX-8は国内で同ブランド史上もっとも大型のSUVだが、同時に初の7人乗りということで大いに話題になっている。

昨年12月に発表した時点では、このクロスオーバーの月間販売目標は1200台だった。ところが蓋を開けてみると、CX-8はまさにジャックポットだった。わずか数週間で1万2000台以上の受注が全国のディーラーに押し寄せたのだ。

でも、人生の半分を日本で過ごして来た外国人の僕からみると、驚くには及ばない。むしろ、ついにマツダが、みんなが欲しがっているものを作ったということだ。同社の看板としてすでに定評のある魂動デザインと、2.2リッターのディーゼル・ターボエンジンはもちろん人気の要素だが、むしろ今回、それはオマケのようなもの。

人気沸騰の本当の理由は、まずCX-8が7人乗りであること。そして外観が格好いいこと。それにインテリアに高級感があって乗り心地がよく、しかも手頃な価格ということだ。

クルマ1台ごとに駐車スペースを確保することが義務づけられている日本では、都市部のファミリー層が所有するクルマはたいてい1台。また、世界でもっとも高齢化しているこの社会では、2世代・3世代の同居や住居接近も多い。そこで、7人乗りのCX-8は、夫婦と子供2〜3人が、オジイちゃんオバアちゃんと一緒に乗れるSUVで、実はもっとも希望の多いクルマだったのだ。

もちろん、大きなミニバンなら7人乗りもあるが、CX-8の美しいデザインに比べて、ミニバンはただの箱に見えてしまうのは僕だけだろうか。それに運転の楽しさでいえば、足元にも及ばない。子供世代はクルマを持たず、 親世代が子・孫みんなで出かけたい、しかし普段は1〜2人乗りというケースも多い。つまり、CX-8は、ユーザーが求めていたすべての条件を満たし、しかもお財布に優しいモデルだったわけだ。



実は、CX-8は、アメリカ向けに作られたCX-9によく似ている。同じプラットフォームを採用しながら、全体的にCX-8はCX-9よりコンパクトだ。車長は17cm短く、車幅は13cm細くなっている。ちなみに、全高はほとんどかわらない。しかし、このちょっと小ぶりという点が重要。CX-9では日本の道路事情に若干大き過ぎるが、CX-8ならその道路事情にピッタリなのだ。

文=ピーター・ライオン

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