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2018.02.16

元エアビー社員が作った仮想通貨取引所「コインベース」の歴史

Photo by Chesnot/Getty Images

米国で最も有名な仮想通貨取引所「コインベース」の創業者、ブライアン・アームストロングは現在35歳。元エアビーアンドビーのエンジニアだったアームストロングは2012年に同社を設立した。

急成長を遂げたコインベースには、米国の国税庁(IRS)から厳しい監視の目が注がれ、法廷バトルに発展。結果的に同社はIRSに顧客の取引記録と利益データを提出することになった。しかし、その過程のなかでコインベースは顧客を増やし、既存の金融サービスと比べれば高額な取引手数料を徴収し、利益を増大させてきた。

昨年8月、コインベースは企業価値16億ドルで1億ドルの資金を調達。出資元の6社にはダン・グレゴリーが創立した名門VCの「グレイロック・パートナーズ」も名を連ね、コインベースは仮想通貨分野で初のユニコーン企業となった。

ビットコインが急騰した昨年12月、コインベースのアプリは米国のiOSの無料アプリランキングでトップに立った。調査企業「Verto Analytics」はコインベースの月間ユニークユーザー数を430万人と推定している。同社の2017年の売上は10億ドルに達した。

コインベースの粗利率は関係筋によると70%を超えており、既存の証券会社が40%程度であるのに比べると非常に高い。同社の株式は先日、セカンダリー市場で約45億ドルの評価額で取引されたとの話も出ている。今後、さらに評価額が上昇しても不思議ではない。

アームストロングはフォーブスが2月7日に発表した「世界の仮想通貨長者ランキング」で6位に入り、資産額は9〜10億ドル(約950〜1057億円)と算定された。

アームストロングはこの件に関するコメントを避けた。また、コインベースの広報担当者は、フォーブスが算定した彼の資産額が「不正確だ」と述べた。

※本稿における仮想通貨の評価額は2018年1月19日時点のものとした。

編集=上田裕資

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