閉じる

PICK UP

世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

ジョシュ・イグアド(左)、クリス・デウルフ(中央)、エイバー・ホイットコム(右)

フェイスブックに勝てなかったMySpaceの生みの親が、ゲーム界を席巻中だ。「今度こそは生き残る」と意気込む彼の戦略とは?


パズルをクリアし、クッキーやケーキの材料を獲得するシェフ・パンダ。目標は、最高のお菓子職人になること─。

シェフ・パンダというのは、2010年に創業したモバイルゲーム会社ジャム・シティの新作ゲーム「クッキージャム・ブラスト」の主人公だ。売り上げトップ100に入るゲームを2つ以上もつゲーム会社は10社ほどしかないが、ジャム・シティは計6タイトルがランクインしている。

ジャム・シティのゲームは半分がオリジナルで、残りは「ピーナッツ」など有名コンテンツを利用したキャラクターゲーム。オリジナルゲームの方が実入りはよく、収益の約75%を占めると推測される。エンタメ界のコンテンツを利用すれば、ユーザーを確実に獲得できるものの、収益の10〜12%を使用料として支払う必要があるからだ。

こうした二重戦略のおかげで、ジャム・シティの昨年の売上高は3億2200万ドル(約370億円)に達し、今年は4億ドルを超えるという。ほかのモバイルゲーム会社と同様、ゲームのダウンロード自体は無料で、いわゆるアプリ内課金が収益の大半を占める。最近では、収入源を多様化させるためにゲーム内広告を増やしており、今年の収益の10%を占める見込みだ。

今後も着実に成長を続けるため、ジャム・シティはデータ分析に積極的に取り組んでいる。有料アイテムをもっと購入してもらい、ユーザーの離脱を防ぐため、プレイヤーのデータを綿密に調べているのだ。

「クッキージャムは、50年後も生き残っているはずです」と話すのは、共同創業者のクリス・デウルフCEO(51)。モバイルゲームの世界で長寿を目指そうとするのは意外かもしれないが、何といっても彼はMySpaceの共同創業者である。

MySpaceがフェイスブックになれなかったからこそ、今回は長続きしたいわけだ。

デウルフがモバイルゲームに目をつけたのは、06年の来日がきっかけだった。携帯端末からSNSやゲームにアクセスする人が多いことに気づき、エンタメの未来はモバイルにあると考えたという。

ジャム・シティは現在、500人の社員を抱え、3年連続で黒字を計上している。1年以内の上場に向けて準備中だという。

「起業家として、やり残したことがたくさんあるんです」とデウルフは意気込む。

文=キャサリン・チェイコウスキ 写真=イーサン・パインズ 翻訳=フォーブス ジャパン編集部

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい