Close RECOMMEND

フォーブス ジャパン編集部 エディター


──人だからこそ生み出せることに価値、可能性があると。

小杉:そうですね。そういう意味で“ストーリーテリング”に注目しています。今は単純に「これ買ってください」と言っても買ってもらえない時代。だからこそ、商品の裏側にあるストーリーを乗せて販売したり、イベントも同じで出演者一人ひとりが持っているストーリーを盛り込んで内容を企画したりする。

大切なのは“ストーリー”に共感してもらえるかどうか。商品ではなく、物語を消費している状態を作り出せれば、消費者との関係性も構築しやすくなるし、面白いことができそうだなと思いました。



──会社として初めて企画、開催した下園辰哉さん(元横浜DeNAベイスターズの選手)のトークショーは来場者は100名超。SNSでも反響が大きかったですし、手応えもあったんじゃないですか?

小杉:下園さんは自分と同じタイミングで戦力外通告を受けて、引退を決意した。シーズン中に引退試合の機会もなかったですし、ファンの皆さんの前で話す場もなかった。下園辰哉というプロ野球選手のストーリーが完結していない状態だったので、下園さんとファンの皆さんが交流できる場が必要だと思い、開催しました。結果的にすごく盛り上がって良かったですし、ストーリーが持つ可能性を改めて感じることができました。

──プロ野球選手から企業の経営者に。立場は変わりましたが、実際に働いてみて両者の共通点は何かありましたか?

小杉:共通しているのは、場面ごとの状況判断ですね。ここは押す場面なのか、引く場面なのか。両者とも状況判断が大切な仕事だな、と感じました。あとは特に似ているところはないですね。日々、勉強することばかりです。

──憧れの経営者はいらっしゃるんですか?

小杉:SHOWROOMの前田裕二さんは憧れです。自分は前田さんの著書「人生の勝算」を読んで感化されたから起業したと言っても過言ではないですし、前田さんの今に至るまでの努力の過程にすごく共感したんです。先日開催されていた講演会にも行きましたし、前田さんからいろいろと学んでいます。

──小杉さんのツイッターを拝見していて、ファン一人ひとりにきちんとコメントを返しているのがスゴいなと思いました。あれも経営者としての勉強の一環ですか?

小杉:そうですね。自分のことを知ってくれているファンの方々との交流を通して、勉強になることが多くありますし、時にはアイデアの種が生まれることもある。普通に「意見を聞かせてください」ってツイートすることもあります(笑)。

ファンというか、消費者の人たちとより近い関係性を築いて、一緒に何かつくっていけたらいいな、と思っています。

──会社を設立してから約4か月。今後、取り組んでみたいことなどありますか?

小杉:起業は書類を提出すれば、誰でもなれるので、起業したことに意味はない。起業してからが大事なので、結果を出すためにいろんな人に会ってアイデアを磨き、いろんなことに取り組んでいきたいですね。最近になってインターネットの面白さにも気づくことができましたし、動画やライブコマースは可能性があるなと思っているので、近いうちに何かやれたら、と思っています。

日々、頭の中にいろんなアイデアが湧いてくるのですが、当面はお世話になった横浜スタジアムで自分が企画したイベントを開催することを目標に、一歩一歩、着実にがんばっていきたいと思います。


(c)YDB


文=新國翔大 写真=小田駿一

VOL.3

横浜DeNAベイスターズがスタートアップと狙う...

VOL.5

サッカーもビジネスも同じ 新興国のクラブ経営...

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい