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2018.02.19 08:00

女性は、交渉の場面で不利なのか?

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「女なんだから、しおらしくしておけ!」「女なんだから、助けてくださいと言え!」

自分の思い通りの方向に物事が進まず、狭い部屋に苛立ちの声が響いた。いずれも、現職の男性国会議員が、女性国会議員に対して投げつけた暴言の一部である。

政治は交渉の場面が多い。誰と誰が組むのか、どの法案を優先して成立させるのか、政策のどこに落とし所を見つけるのか。こうした交渉を経て、法律や政策がつくられる。政治的決着が「妥協の産物」と揶揄されるゆえんである。

女性議員自身は、多くの場合、国民の代表として十分な責務を果たすことができるよう、性差に関係なく仕事をし、果敢に交渉に当たっている。しかし、気に入らないことがあると、前述したように「女なんだから」と性差を持ち出し、圧迫し、押し込めようとする男性議員はけっして少なくない。ゆえに、交渉の多い政治の現場で、女性議員は究極のタフさを求められる。

では、政治に限らず、交渉において、女性であるということはマイナスに働くのだろうか。交渉の必要性を生みだすコンフリクト(葛藤)について、まずは見てみよう。組織内にコンフリクトが生じる条件としては、「Greenberg&Baron,1995」によれば、次のようなものがある。

・希少な資源をめぐる争い(組織が利用できる資源、すなわち地位、資産等の争い)

責任や支配権の曖昧さ(構成員の誰が仕事に責任をもつのか明確でないケース)

相互依存(社内の誰かに仕事を依頼した場合等、その仕事がこちらの意図と異なっている場合)

報酬体系(報酬体系が一部の人々にとって不公正であるとみなされ、偏ったものであれば、妬みや嫉妬が生じ、対人関係がギクシャクする)

分化(組織が大きくなると部署等の数が増える。その結果、自分の所属する内集団を「ひいき」して、自分が所属していない外集団を低く評価するようになる等)

力の格差(成果主義などにした場合、多くの報酬をもらう人とそうでない人がでてきて、対人葛藤のもとになる)

従来の考え方からすれば、「揉めごと」の種になるコンフリクトは、組織において歓迎されてはこなかった。そのため、できるだけコンフリクトは未然に防ぎ、抑制すべきものであると考えられてきた。しかし最近では、コンフリクトは揉めごとを生むだけのものではなく、ポジティブな側面が指摘されることも多くなっている。

例えば、ウォルト・ディズニー・カンパニーでは、創造性に富むアイデアを創出するため、あえて摩擦を生み出し、無秩序で分裂的な会議を行っているという。ヒューレット・パッカードでは、体制に逆らうタイプの人や、自分の信じるアイデアが却下されても主張し続ける人を評価し、意見の相違を唱える従業員に報奨を与えるとも聞く。

とはいえ、それでもコンフリクトの存在は組織に対して重大な影響を与える。上手く解決することができるかどうかという問題が、突きつけられる。これは、男性にも、女性にもだ。

そこで、本題に入りたい。コンフリクトを解決するのは交渉だ。交渉における男女差は、果たして存在するのだろうか。答えは、「イエス」である。
 
冒頭の男性の国会議員の暴言にあるように、多くの人(とくに男性)が、女性はしおらしく、大人しいはずだと考えている。交渉においても、女性は男性に比べより協力的で対応が良いはずだという固定概念をもっている(おそらくこの概念の根底には、固定的性別役割分担意識が存在しているのだろう)。
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編集=フォーブス ジャパン編集部

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