昨年9月に公表されたこの年次調査でRIは、各企業の企業ガバナンス、社会への好影響、従業員に対する待遇といった項目を、独自の「RepTrakPulseシステム」で採点し、消費者の認識を探った。
レゴのRepTrakポイントは74.4点で、昨年の5位から首位に躍進。RIの分析によると、同社は倫理的な行動、公正なビジネス、経営の透明性、環境保護、慈善活動といった点で、あらゆる企業に勝っていた。
レゴは「上層部から下層部まで社会的責任を受け入れている」と、RIのスティーブン・ハーングリフィス最高研究責任者(CRO)は指摘している。同社は、「ビルド・ザ・チェンジ」や「持続可能な材料センター」などの取り組みや、世界自然保護基金(WWF)との提携を通じてCSRを推進している。
2位は、昨年に引き続き米マイクロソフトで、CSRのRepTrakスコアは74.1点だった。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は社会的・環境的責任の推進者だ。
ハーングリフィスいわく、「マイクロソフトは、非常に今日的な国際的・人間的問題として教育の強化に取り組んでいる」という。同社の共同創業者で現主要株主のビル・ゲイツは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団での活動により、社会的責任の面で非常に高く評価されている。
グーグルのCSRスコアは73.9点で、2016年の1位から順位を下げて3位となった。RIによると、サンダー・ピチャイCEOは、イスラム教徒に関するドナルド・トランプ大統領の発言に反対意見を述べるなど、自身が信じる問題についての意見表明を辞さない態度を示してきた。
グーグルの順位が下がったのは、CSRに対する世間の見方が全体的に厳しくなってきたせいでもあるだろう。企業がその善行を一般消費者に認めてもらうには、より一層の努力が求められている。「人々の知見や教育度が高まったことで、企業に対する評価は一般的により厳しくなった」とハーングリフィスは述べている。