キャリア・教育

2018.02.18 10:00

社員がうつ病に 上司ができる支援法

fizkes / shutterstock.com


また、心の病に関する情報は慎重に扱う。従業員の信頼をおろそかにしたり、健康情報を他人に誤って漏らしたりしてはならない。従業員が上司であるあなたと話すことを居心地悪く感じている場合は、人事部や職業看護セラピスト、医師に紹介しても良い。
advertisement

会話を終える前に、今後の行動計画を立てよう。行動の例として、人事部にメンタルヘルス関連の福利厚生が利用可能かどうかを問い合わせる、従業員補佐プログラムと連絡を取る、社員が復活できるようパフォーマンス計画を導入する、心の病の原因である職場の問題を解決すべく責任者会議を開くなどがある。

従業員が、自分は支援されていると感じることが大切だ。心の病があると仕事ができないわけではない。大半の人は病気と仕事を高い水準で管理できるので、できない仕事や役割があると考えてはいけない。社員を支援しつつも、会社のために達成すべき公平な業績目標を設定することができる。

行動計画を立てる
advertisement

従業員に必要な支援が与えられたら、心の健康管理のための行動計画を作成することが重要だ。うつ病の人は、長い間断続的な症状に苦しむことがある。この計画には、うつ病の業績への影響、職場で症状を引き起こすきっかけとなるもの、初期の兆候、直属の上司や従業員が取るべき行動を記載する。

うつ病の従業員を支援するには、柔軟なスケジュールや薬を飲むための昼食時間の変更、短縮した休憩時間を頻繁に設けること、症状が落ち着くまでの役割変更、プロジェクトを優先順位づけするための管理職からの集中支援、追加休憩などが必要かもしれない。

また、プロジェクトを締め切り内で円滑に進めるための日次行動計画や、仕事を終わらせるための追加の時間、ミスを防ぐため上司や同僚に仕事をチェックしてもらうことも必要かもしれない。この行動計画は、うつ病を克服する一時的な解決策となるはずだ。

従業員が心の健康に専念するため休暇を必要としている場合は、時々連絡を取って現状や復帰の目処を確認しよう。従業員の役割を調整して支援策を追加した復職計画を作成しても良い。計画の作成には社員を参加させ、自分の価値や、周囲に支えられていることを感じてもらおう。

うつ病など心の病で健康を害していても、仕事ができないわけではない。困難な時期を乗り越えるために少し支援が必要なだけだ。復活後は、とても優秀で忠実な従業員になってくれるかもしれない。

翻訳・編集=出田静

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事