「世界が新しいビジネスモデルを探しているのです」
みずほ銀行取締役会長の林信秀は、イノベーションを求める大企業が、世界中に食指を伸ばしている現実を冒頭でスピーチした。
みずほ銀行取締役会長の林信秀による冒頭スピーチ。2017年7月11日、ホテルグランドアーク半蔵門のバンケットルームに集まったのは丸紅、日本航空、NTTドコモなどの大企業が約70社、ベンチャー企業が約160社。みずほ銀行が仕掛けたイベント「イノベーションビジネスマッチングフォーラム」は、先進のテクノロジーを追い求めてさらなる事業拡大を狙う大企業と、革新的な技術を持ちながらも資金や人材の不足しがちなベンチャー企業をマッチングさせる商談会だ。
そのいわば企業対企業の“お見合い”を実現させ、良縁で結ばれるための場所を用意したのが、みずほ銀行だった。特徴は、必ずしもみずほ系列でない企業も含めて幅広い大企業が名を連ねているところ。ビジネスにイノベーションの灯をともすためならば、旧来の垣根など無意味ということなのか。
このフォーラム実現の導火線の火となったのが、昨年末に発足した同行のイノベーション企業支援サービス「M’s Salon」。会員企業は既に1100社を超えた。その一環として年2回、大規模なマッチングフォーラムを開催しており、今回が第4回目。これまでは講演も含めてのフォーラムであったが、“もっと話したい”という意見が殺到。今回は冒頭に林会長とイノベーション企業支援部長・大櫃直人の2名がスピーチを行うのみで残り時間はすべて商談にあてられた。
みずほ銀行イノベーション企業支援部長の大櫃直人は、4回目を迎えたイベントの手応えを語った。30分と時間を区切り、10分の休憩を挟んで次の企業との商談へ挑む。まさに時代の求めるスピード感で進む商談の数々。すでに前回までにマッチングを成功させ、提携に至って駒を進めている企業も少なくないというから、今後この流れは加速していくのだろう。
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