I write about customer experience.


ネットフリックスは、特定の聴衆向けのニッチな作品を作ることもでき、ローカル市場を狙っていることも明らかだ。同社は米国で大きな成功を収めている一方、世界各地にも大きな未知の可能性を残している。同社は既に、ドイツ語、スペイン語、フランス語などの言語でのオリジナル番組作りを強化し、既存の作品の翻訳も始めている。

ブラジルのような人口が非常に多い国での成長可能性を想像してみよう。またインドやアフリカの多くの国々でもインターネット普及率は高まっている。こうした地域では、映画館や昔ながらのテレビ放送を利用できない人も多いが、ネットフリックス作品はインターネットと機器さえあれば楽しむことができる。同社が今後支配できる可能性のある、非常に大きな市場だ。

また、ネットフリックスはビジネスに通じているだけではなく、そのストーリーテリングも比類ない。同社は当初から、境界線を拡げ、主流派コンテンツではあまり見ることのない登場人物を描くことに積極的だった。

例えば、女性の心をつかむコンテンツ。「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」や「GLOW」、「ザ・クラウン」などの作品では、女性プロデューサーや新人女優を起用し、女性を「囚われの姫君」といった一面的なキャラクターとして描写しないストーリーを展開した。

ネットフリックスは「金を稼ぐために金を使う」という、顧客指向の方針を取っている。同社の戦略の多くはミレニアル世代を念頭に置いている。ミレニアル世代が成長し、家族を持つようになると、ネットフリックスは子ども向けオリジナル番組を配信し始め、絶賛を浴びた。

ネットフリックスでは、誰もが自分好みのコンテンツを見つけられ、コンテンツの質も非常に高い。顧客がケーブルテレビ各社から離れていくのは時間の問題だ。消費者は、一握りの番組を観るために、ケーブル会社にとんでもなく高い料金を支払っている。

ネットの中立性がネットフリックスに与える影響について議論されてはいるが、私はネットフリックスのコンテンツの需要は非常に高く、消費者は一致団結してネットフリックスの繁栄を支援するだろうと考える。

ネットフリックスより規模や資金面で大きな会社はあれども、ペイパル(PayPal)、ウーバー、エアビーアンドビー(Airbnb)を見れば分かるように、創意工夫あふれる人々が集まる小規模組織の成長は速い。大切なのは、社歴の長さや資本の多さではない。なんだって起こりうるのだから。ネットフリックスは今後も存続するだろう。

編集=遠藤宗生

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