「QAテスト」に特化で急成長の米AI企業、2500万ドルを調達

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スタートアップの中には、「〇〇版ウーバー」と呼ばれることを嫌う創業者も少なくないが、「Rainforest QA」の創業者、Fred Stevens-Smithは気にしないようだ。ウーバーが膨大な量の配車データを武器にしているのと同様に、RainforestはQA(品質保証)テストに関するデータ量で競合を圧倒する。

Rainforestの設立は2012年。同社は、2017年の大半を費やしてQAテストへのAI導入に取り組んだ。

「顧客のテストデータを大量に収集でき、圧倒的な優位性を築くことができた。我々は、いわば自動運転車を導入したウーバーのようなものだ。ただし、まだ失敗をしていない点がウーバーとは異なる」とStevens-Smithは話す。

Rainforestは、過去3年間に渡り100%以上の成長率を記録し、売上高は数百万ドルに達する。QA業界を代表するスタートアップとなったRainforestには、6万人を超えるテスターが登録している。同社はこれらのテスターとソフトウェアやサービスの公開前テストを行いたい企業とをマッチングをしている。様々な業界でオートメーションが進展する中、Rainforestは「自動化と人力の融合」を目標に掲げる。

「市販のテスト自動化ツールもあるが、エンドユーザーは生身の人間であるため、人力と自動化のハイブリッドを展開することこそが最適な戦略だと考えている」とStevens-Smithは言う。

彼はハイブリッド戦略が軌道に乗ったと感じており、今後は事業拡大を加速させたい考えだ。Rainforestは、約2年前にシリーズAラウンドでBessemer Venture Partnersや、セールスフォース・ドットコム創業者のマーク・ベニオフ などから1200万ドル(約13億円)を調達しているが、今回新たにシリーズBでSilicon Valley Bank(SVB)から2500万ドル(27億円)を調達したことを明らかにした。

Stevens-Smithによると、Rainforestが既存株主のBessemerやSutter Hill Capital、Rincon Ventures、Initialized Capitalといった著名VCよりもSVBを選んだのは、創業メンバーによる評価が高かったことと、SVBがStevens-Smithの経営の邪魔をしないと約束したことが理由だという。
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編集=上田裕資

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