マシンラーニングで商品説明を自動生成
ザッカーバーグは当初、Eコマースには乗り気でなかったという。フェイスブックは2007年に同様な機能を公開し、個人広告を掲載していたが利用者は伸びず、2014年にサービスを終了していた。
マーケットプレイスが今回、成功を収めつつある背景には人々のフェイスブックとの関わり方が変化していることがあげられるとLiuは話す。「多くの利用者と話した結果、このサービスはフェイスブックをより実用的なものにするという意見が多かった」
フェイスブックは当初、実用性というテーマをあまり意識しないプラットフォームだった。しかし、特に新興国においてフェイスブックは暮らしに必須のツールとなった。ブラジルなどでは、売上の大半をインスタグラムやワッツアップから生み出している小規模事業者も多い。
Liuは今後、マシンラーニングやコンピュータビジョンの技術を活用し、マーケットプレイスの機能を磨き上げていくつもりだ。例えば、カメラの写真をアップロードすれば自動的に商品説明がテキストで記載されるような仕組みを考えている。
フェイスブックは既に、マーケットプレイス上のデータを活用し、画像検索のアルゴリズムを鍛え上げている。この試みを通じ、商品レコメンドの精度も上げていく考えだ。
「例えば、出産を控えている女性にベビー用品をレコメンドすることも可能になる」とLiuは言う。
今よりスマートになったマーケットプレイスはイーベイやクレイグリスト、さらにはアマゾンよりも多くの顧客に支持されることになるかもしれない。しかし、フェイスブックがビジネスの中心をSNSに置いている限り、そんな未来がやってくるのはまだずっと先のことになりそうだ。