こうした中、最新のリークによりGalaxy S9に関する良いニュースと残念なニュースが同時にもたらされた。まずは残念なニュースから紹介しよう。
スマホのアクセサリーメーカー「MobileFun」の関係者によると、Galaxy S9のデザインは、iPhoneの「Sシリーズ」に相当するマイナーチェンジにとどまるという。MobileFunが入手したGalaxy S9の公式ケースはS8用ケースと酷似しており、実際にS8に装着するとほぼピッタリ収まったという。
「ほぼ」と書いたのは、ケースの背面の切り抜きがS8用とS9用とでは少し異なるからだ。S9は指紋センサーが背面カメラの真下に設置される。背面カメラは、S9 Plusのみがデュアルカメラ仕様になる予定だ。
サムスンが大型モデル限定で高性能なカメラを搭載するのは今回が初めてだ。また、情報サイト「OnLeaks」 によると、S9やS9 PlusはいずれもS8、S8 Plusに比べて厚みが若干増すという。
次に、良いニュースとして報告したいのが顔認証機能についてだ。アップルはiPhone X にFace IDを搭載したが、サムスンは独自の顔認証機能をGalaxy S9に搭載する予定だ。
この新システムは、顔認証と虹彩認証を組み合わせた「インテリジェントスキャン(Intelligent Scan)」と呼ばれ、Face ID並みの速さと精度を持つという。先週、Android Oreoベータ版のコード解析によってインテリジェントスキャンの存在が明らかになったが、「LetsGoDigital」はサムスンの特許資料から新たな情報を入手した。
様々なデバイスで汎用可能な顔認証システム
通常はサムスンの特許資料は韓国語で記載されているが、今回のものは英語で書かれている。それによると、インテリジェントスキャンは虹彩認証カメラと赤外線LED、近接センサーから構成されるという。
LetsGoDigitalは次のように説明している。「ユーザーがデバイスから一定距離以内に近づくと近接センサーが検知し、光源モジュールと虹彩カメラが虹彩の写真を撮る。カメラは両目と顔の一部をスキャンすることができる」
興味深いことに、インテリジェントスキャンはスマホだけでなくカメラや電子書籍リーダー、タブレット、PC、テレビなどにも搭載が可能だという。サムスンは、モバイル決済機能「Samsung Pay」と同様にインテリジェントスキャンを様々な製品に搭載し、自社のエコシステムにユーザーを囲い込むつもりなのかもしれない。
これがアップルのFace IDを超えるメリットとなるかどうかは未知数だが、アップルが次期iPhoneの価格を1400ドルに設定すると噂される中、サムスンがこの端末で同社の史上最大の売上を達成する可能性もある。