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科学技術の未来、文化について執筆

Angelo Giampiccolo / shutterstock.com

マシンラーニング(機械学習)とコンピュータビジョンのスタートアップ「Aquabyte」は、魚の養殖の現場で同社のテクノロジーを活用しようとしている。1月30日、Aquabyteは350万ドルのシード資金を調達し、開発チームを強化するとアナウンスした。

今回の資金調達はベンチャーキャピタルのCostanoa VenturesとNew Enterprise Associatesが主導。プリンストン大学も出資に参加した。

Aquabyteはサンフランシスコに本社を置き、ノルウェイで既にパイロットプログラムを始動させている。ノルウェイは米国と比べると魚の養殖が非常に盛んだ。

同社はまず、機械学習とマシンビジョンのソフトウェアで2つのアルゴリズムの開発に注力する。その1つは、鮭の生育過程をコンピュータが学習するもの。もう1つは鮭の寄生虫であるフナムシを発見するものだが、これは簡単な話ではない。

「魚たちは環境に応じて体温を変える。その一方で、水温や酸素の量も刻々と変化しており、カメラや様々なセンサーから取得するデータは膨大だ。さらに、エサの量などを手作業で入力し、巨大なデータを機械学習で分析することになる」とAquabyteのCEOのBryton Shangはメールでのインタビューに応えた。

また、養殖は海で行われる場合もあれば、タンク内で行われる場合もあり、様々な環境変数が存在する。Aquabyteは水中の3Dカメラからデータを取得する。

Shangによると同社はこのアルゴリズムを完成させ、エサやりのアルゴリズムの商用化を目指しているという。Aquabyteの究極のゴールはこのアルゴリズムで養殖現場でのエサの消費量を削減し、エサのコストを現状よりも2割から3割抑えることだという。

平均的な魚の養殖現場では、コストの半分をエサ代が占めており、これが実現できれば関係者にとっては非常に喜ばしいことになる。同社はまず、鮭の養殖現場にこの技術を適用し、その後は別の魚や異なる業種向けにもアルゴリズムを提供したい意向だ。

「まずはノルウェイから始め、その後はチリやカナダ、スコットランドの養殖現場にも広げたい。この技術はマスやシーバス、タイなどの魚の養殖にも適用できる」と同社は述べている。

編集=上田裕資

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