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ドクター本荘の「垣根を超える力」

Dusit / shutterstock

スタートアップを育成するプログラムなどが増え、日本でも以前に増して「メンター」という言葉が聞かれるようになりました。

メンター、日本語にすると「指導者、助言者」という意味です。しかしそれはどんな人であり、どう付き合えばよいのか、具体的にはまだ理解は足りないようです。そこで、筆者の日米でのメンター経験と、仲間の起業家やメンターたちの体験談から考えたことをいくつか書いてみようと思います。

100%正しい助言などない

起業家へのメンターシップが定着しているシリコンバレーで、メンターは「教えてやる」という態度ではありません。そこには、起業家を尊重して向き合い、起業家はその助言に感謝するが最終的には自分で決める、というカルチャーが存在します。ではいったい、何を起業家が相談し、どうメンターが助言するのでしょう?

筆者は、米国のアクセラレーター500 Startupsでメンターを務めていますが、そのプログラムを卒業した起業家へのアンケートによると、起業家の目前の課題は、1位 資金調達、2位 セールス。向こう90日で助けが必要なこととしては、経営、戦略、ブランド/PR、マーケティング、プロダクト開発、規制対応、法務などがあげられました。

実際、筆者の経験でも金と顧客獲得の相談は多いです。さらに、上記の項目に加えて、人材・採用、ビジネスモデル、技術や知財、そして人生相談など……持ちかけられる話はかなり広範です。だから起業家には、それぞれ専門的な知見を持つ複数のメンターが必要になります。

例えば500 Startupsには、起業経験者はもちろん、グーグルやフェイスブックなど有力企業の社員、各業界や市場、法務・財務等の専門家など、何百人ものメンターが揃っています。大事なのは、その中から自分にマッチするメンターを見つけてつながること。Yコンビネーターや500 Startupsなど、メンターが充実したアクセラレーターに参加しようという起業家が後を絶たないのはそのためです。

筆者は以前、米国で500 Startupsのプレゼンテーション演習に参加しました。そこでメンターから出た助言は、ともすると十人十色。そのまま全部取り入れるとおかしなことになります。だから、助言を参考にしつつ、起業家自身が判断しなければならない。これはプレゼン以外のことでも、似たようなことがしばしばあります。

そもそも、100%正しい助言など期待してはいけません。未来をつくるスタートアップやイノベーションは、過去の経験だけでは導けないからです。

シリコンバレーで長きに渡りメンターをしてきたリチャード・メルモン氏(Net Service Venturesパートナー、エレクトロニック・アーツ共同創業者)は、「ルース・カプリング(ゆるやかにつながること)」が大切だと、語っています。シリコンバレーには起業家を育むエコシステムがあり、経験ある優れたメンターから力を借りることができますが、最終的には自立した経営者として起業家自身が決めるということです。

文=本荘修二

 

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