調査企業「Canalys」によると、アップルは昨年10月から12月の四半期で、全機種の合計で8000万台以上のiPhoneを販売し、そのうち3000万台近くがiPhone Xだったという。iPhone Xの売上300億ドルは、アップルの同四半期の全売上の25%近くを占めることになる。
iPhone Xは発売当初に製造の遅延に苦しんだが、1000ドルという高い価格設定がこの結果を生み出した。
アップルウォッチの売上も好調で、アップルはウェアラブル分野でもナンバーワンの地位を築いている。ただし、アップルウォッチの販売台数は公開されず、「アップルTV」や「Beats」「エアポッド」やアクセサリ類を総称する「その他の製品」のカテゴリとして報告される。このカテゴリには新たにスマートスピーカーの「HomePod」が加わる予定だ。
昨年11月のガイダンスで、アップルは10月から12月の四半期の売上見通しを840億ドルから870億ドルのレンジとしていた。粗利益率は38%から38.5%の範囲。営業経費は約77億ドル。その他の収入が6億ドルと見込んでいてた。
しかし、アップルはiPhone Xの製造台数を今四半期に2000万台程度にまで減らすと報道されており、今期の成績は以前より厳しいものになりそうだ。ただし、アップルはこれまでも年の前半に売上を落とし、後半で盛り返すというサイクルを繰り返してきた。
一方、iPhone Xの不振が報道されるなかで、同社がこれまで繰り返してきたスーパーサイクルが終わりを迎えるとの見方も広がっている。それでもなお、アップルは今年中に少なくとも3台のMacと1台のiPad、さらにPhone SEの新モデルを投入するとみられており、2018年も再び高い業績をあげる可能性も残されている。