注目の無名米起業家5人が語る、ビジネスの契機と教訓

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パーン:最初の突破口は、会社の自然バイオ製品が消費者の強い支持を得たとき。もう一つは、バイオ製品商業化を目指すため、主要供給業者と応用研究所に共同投資するパートナーシップを結んだとき。

スピノラ:突破口は、ファブリックのチームを連れて向かったアフリカ布教旅行。電気やメーキャップ、スキニージーンズ、ヒールのない環境でチームが受けた衝撃を見て、「どうすればファブリックは世界にもっと貢献できるか」と考えた。そこで、会社の綱領を「High Style with Heart(真心ある最新スタイル)」に変え、方向性を大きく転換。現在は利益を重視しつつ、人やコミュニティーへの貢献を優先している。

筆者:起業家へのアドバイスは?

バーネット:従業員を最重視する。「従業員が最優先」と言う企業は多いが、実行されないことも多い。起業では社員が意見を述べ、リーダーが効果的に対応できる環境を作ること。会社の素晴らしさは、企業理念を体現し、成功のために努力する人の存在によって決まる。

フレンチ:起業家としての成功は、自分に正直になりつつも、自分の専門性を補うリーダーシップチームを周囲に置くことから始まると思う。楽観的な展望や温かな態度を保ちつつ、強い労働倫理を見せることが重要。個人的には、経営者なら避けられない課題に埋もれるより、成功していることに注力した方が新たな革新的アイデアが浮かびやすい。リーダーが意識して前向きな姿勢を持てば、チームが刺激され、協力や積極的な参加、問題解決の環境が生まれる。

ニッカーソン:年齢はただの数字。顧客や社員、ライバルよりも年少/年長だからといって、相手以上のことができないわけではない。皆を満足させたり、友達になったりはできないと、身をもって学んだ。ビジネスはあくまでもビジネスとして考えるべき。

パーン:起業家に必要なのは、熱意を持って情熱に従い、懸命かつ賢く創造的に働き、課題にも屈せず、失敗を受け入れてそれから学び、成功を祝いつつ、困難を乗り越えること。

スピノラ:自分をいたわること。起業家精神のある人は、次のアイデアや事業拡大方法を考えて夜更かししがち。短期的に集中して全て実現することもできるが、エネルギー補給の時間も必要。空っぽのまま走っても事業はうまく行かない。まずは自分に投資することで、従業員にも投資できるようになる。従業員に活躍の機会を与えれば、驚くような結果を出してくれる。そうすればあなたも、細かい部分にとらわれず、本来のビジョンに視点を戻すことができる。

チェスキーのような有名起業家だけでなく、5人の傑出した起業家の話は大変革を起こす教訓となる。起業家に会ったときは、インスピレーションを感じた瞬間と、良い会社を作る秘訣(ひけつ)を聞いてみよう。

編集=遠藤宗生

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