注目の無名米起業家5人が語る、ビジネスの契機と教訓

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エアビーアンドビーの共同創業者、ブライアン・チェスキー最高経営責任者(CEO)は「何かが起きて決断を下し、人生が激変した、という瞬間は、誰もが人生で一度や二度はしたことがあるはず」と語ったが、これは起業家精神の本質を突いている。

こうした瞬間を経験した人はしばしば、ビジネスや経済、社会、そして最終的には自分自身のための新たな価値を創出する。ここでは、筆者がインタビューをしてきた750人のCEO・経営者から、今はまだ無名だが傑出した米起業家5人を紹介する。

ジム・バーネット/グリント(Glint)共同創業者・CEO
──人工知能(AI)を用い、社内満足度や成功度をリアルタイムで測定・促進するツールを開発。

ドルー・フレンチ/ユア・パイ(Your Pie)創業者・社長
──カスタマイズ可能なカジュアル窯焼きピザを提供するレストランを、米国内51か所で展開。

ファラ・ニッカーソン/ジョジョズ・ヘッジーズ(JoJo’s Hedgies)創業者・社長
──動物好きが高じて在学中にハリネズミのブリーダー事業を始めた16歳。

バージニア・パーン/ユミ・エコソリューションズ(Yumi EcoSolutions)創業者・CEO
──竹とでんぷんから生分解性の食器や玩具を製造。環境からのプラスチック除去におけるパイオニア。

デーナ・スピノラ/ファブリック(fab’rik)創業者・CEO
──大半が100ドル(約1万1000円)以下のスタイリッシュな女性向け衣料品を販売。現在42店舗を展開。


筆者:突破口を開いた瞬間と、今後達成したいことは?

バーネット:「やった!」と思った瞬間は、グリントが点と点を結び、企業を支援している場面を見たとき。顧客はグリントを通し、従業員エンゲージメントと重要な指標(顧客満足度やオペレーション効率など)の関係性を特定して、予測の向上や詳細情報に基づいた迅速な意思決定、組織の機敏な対応を追求できる。従業員は権限が増し、より良いリソースが与えられ、会社にさらなる熱意を感じる。人が仕事を愛せるよう、取り組みを続けるのが楽しみ。

フレンチ:突破口は、独自のローカルさを残しつつフランチャイズを展開できると気づいたとき。成功の鍵は、スマートで持続可能な成長と、コミュニティーの改善・投資に心から興味を示すこと。おいしい本場の食事の提供だけでなく、コミュニティーの重要な一部として愛され、大成功を収める国民ブランドを作り続けたい。

ニッカーソン:13歳で初めてハリネズミを飼い、14歳で繁殖を始めて15歳で会社を設立した。ハリネズミの繁殖業界は保守的で入り込む隙間がなかなかない。私はウェブサイトと月1回のニュースレター、ソーシャルメディア、そして良いサービスに対する情熱で、数百匹のハリネズミを販売することができた。今はハリネズミの赤ちゃんができるとすぐ売り切れてしまうほど。顧客に幸せで健康なハリネズミを届けたい。大学卒業後は、獣医として開業かCEOとして成功したい。
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編集=遠藤宗生

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