ビジネス

2018.02.02

データを使って組織を動かす「コミュニケーション力」の高め方

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2. 相手の視点になって考える

相手の役に立つ情報、アクションを取りたくなる情報を、先回りして提供しよう。データがたくさんあると、つい自分の目線でグラフを並べ立ててしまいがちになる。人を動かす鉄則は、相手の欲しいものを考えることだ。

例えば、対経営者の場合。バナーのクリックスルー率を共有しても経営者のアクションには繋がりにくいが、マーケティング予算をどれだけ追加したらどれくらい売上が増えるのかを知ることができたら、追加予算の配分をすることができる。

3. 「ストーリー」を語り、心を動かす

どんなに重要なデータや示唆に溢れたインサイトを見つけたとしても、関係者がそれを理解し、納得し、行動に移さなければ意味がない。

スタンフォード大学のチップ・ヒース教授によると、ストーリーとして語られた内容は63%の人が記憶できるが、単なるデータに過ぎないものは5%の人しか記憶できないという。データやグラフを並べてただ説明するのではなく、ストーリーとして心に語りかけることにより、人の記憶に残り、説得力を高め、行動につなげることができる。

もはや、一部のアナリストやデータサイエンティストだけが、データを分析し利用する時代ではなくなっている。経営層から現場のスタッフまでのあらゆるビジネスユーザーが、データを日々の業務としてみずから確認し、関係者に共有し、協力してアクションを起こす。そのためのスキルを身につけると同時に、インフラを整えることは、現代のマーケティング部門には不可欠と言えよう。

連載「企業がデジタルマーケティングを成功させる秘訣」
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文=斉藤梨沙

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