ワークライフバランス実現は「幻想」 私たちは何を目指すべきか

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「個人の問題」との認識が重要

私たちは生活における多くの面について、常に「よくやっている」と思えるようになるために努力している。だが、この点に関する考え方は、人によってさまざまだ。キャリアや負っている責任、家族の状況、体の状態、優先事項、目標、全てが人によって異なる。

自分にとって何が「よくやっている」状態なのか、明確になるまでには時間がかかる。それを明らかにするために、私たちは次の3つのことについて考える必要がある。

1. 時間を管理できているか

目標が何であれ、その実現のための基本は時間を管理できていることだ。自分にとって欠けていると思う何かに対応するための時間を取ることができなければ、前進することは難しい。

2. 希望を明確にし、公言しているか

米作家ショーナ・ニクイストは人気司会者で実業家でもあるオプラ・ウィンフリーとの対談で、「自分にとって何が必要かを伝えたとき…私にとって最も大切な人たちは、進んで私を助けてくれた…私たちはできるだけ、自分の人生を尊重してくれる人たちに囲まれていたいと思うものだ」と話している。

自宅でも職場でも、自分の目指すところを明確に伝えておくべきだ。(家に持ち帰って仕事をするなど)頑張りすぎていることに気づいたら、自分にとって必要なものが何かを改めて明確にする必要がある。

3. 失敗を許せているか

物事が自分の手には負えないと感じる時もあるが、それはそれでも構わないのだ。そのような時も、やがて過ぎ去る。私たちがやり直すチャンスは無限にある。

ワークライフバランスが実現できている状態は、理論的には魅力的だ。だが、実際にそうしたバランスが取られることはない。人生は(良くも悪くも)常に、予期せぬ展開や変化に満ちているからだ。同時に全てのことのバランスを取ることが可能だと考えるのは、非現実的だ。

計画どおりに物事が進まないとき、意思を明確にし、それを周囲に知らせ、自分を許し、自分にとってより重要な基準を定めてそれに従うことで、私たちはより意義深い人生を実現することができる。

編集=木内涼子

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