超AI時代の暮らし方について未来の住空間を考える対談型カンファレンス【blueprint】を連載。


落合:冷蔵庫にカメラが付くだけでもだいぶ変わると思いますよ。電子マネーで食料を買って、冷蔵庫と連動させる仕組みを作れば、買ったものや作った料理、食べた時間などすべてデータになり、健康や食に関するいろいろな問題が解決するはずです。実際家の冷蔵庫でやるかどうかは、できるかどうかとは別の話ですけど。

小暮:カメラやセンサーさえあれば、データは取れますね。他に先んじてデータを取得できる体勢を作っておくと、僕たちのようなディベロッパーとしては大きなアドバンテージになります。

AI×不動産はオーナー・賃借人ともに幸せにする

落合:僕は不動産取引でブロックチェーンが当たり前のように使われる時代がそう遠くない将来、やってくると思っています。そうそう、今日も不動産関連の契約で、印鑑押したんです(笑)。「なんで未だに紙と印鑑?」って疑問ですよ。



小暮:更新手続きも紙が主流だし、マンションに掲示されるお知らせ類も紙。僕たち不動産業界の人間としても、もっとスマート化していきたいと思っています。

落合:そもそも捺印した契約書なんて偽造しやすいですからね。信用情報や契約はブロックチェーンを活用するほうが安全性ははるかに高いのに。

小暮:登記詐欺の話も珍しくないですしね……。ブロックチェーン上で、土地の登記記録等を管理できたり、所有権の移転等も実現できたりしたら、そういう被害はなくなるでしょう。

落合:AIの話に戻します。住人のデータを取得することで、前の住人がどういう風に住んでいたか、匿名的であっても明らかになるわけじゃないですか。さらにリアルタイムデータが信用情報になると言ってもいい。今より敷金や礼金の計算が楽になりませんか?

小暮:今のところ、AIマンションは分譲なんです。ただ、来年は賃貸用に50室ほど作ろうかと。

落合:不動産オーナーとしても、AIマンションを賃貸するほうが安心なんじゃないでしょうか。

小暮:アメリカでは賃貸に出されてるAIマンション(アパートメント)もあるんですよ。賃料は周辺相場より3〜5%高いのに、一度住んだ人はすごく快適だからと長期に渡って住み続ける。空室リスクも減りますよね。

落合:自社の物件内で人が移動するときの料金プランも作れそうです。

小暮:デモグラフィックデータはかなり取得できますからね。 

落合:極端な話、1日に何回トイレに行ったかどうかも、データからわかる(笑)。

小暮:蓄積したデータはすべて、物件を改善したり、次の物件を開発したりする際に活かしていこうと考えています。



落合:個人データを取得されるのって、小暮さんはどう思いますか? 僕は別に嫌じゃないんです。病院での尿検査がいい例ですよ。あれほどパーソナルなデータを提出することはなかなかない。

小暮:スマホを持っている時点で、位置情報も判明してますしね(笑)。

落合:スマホひとつで検索ワードやアプリのログから、性別や年齢、住所などいろいろな情報がわかります。となると、家にはさらに多重的なデータが蓄積されていると考えられます。ここまで話してきたように、それらのデータを活かすことで、暮らしがますます便利になるのは間違いない。

まとめ:第1回のblueprint「超AI時代は、希望の時代」

小暮:僕は科学の力を信じてるんですよ。これまでも科学の発展で、産業や社会は大きく変わってきました。かつて電気が実用化され、産業や日常生活、あらゆるシーンで欠かせないものになったのと同じく、AIもなくてはならないものになり、あらゆる場面で使われるようになると思います。その流れは不可逆的で、人はより便利に、健康な生活を享受できるようになる。僕はそう信じてます。

落合:AI化は確実に進んでいきます。それにより、あらゆる業界や業種がコネクティッドな状態になり、投資もしやすくなると考えられます。超AI時代になっても暮らしが便利になるだけで、基本的には誰も困らないんですよ。

僕自身は来る魔法の世紀に心踊るばかりです。魔法=中身がわからないことに最初は戸惑うかもしれませんが、それは別に慣れの問題ですから。

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