米国で最も売れた「カセットアルバム」 上位に並ぶ意外な作品

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2017年の米国でのカセットテープの売上は前年度比で35%の増加だったことが明らかになった。ただし、売上は今から10年前と比べると激減しており、数年前の水準まで回復することもおそらくあり得ないと思われる。

「ニールセンミュージック」が公開したデータによると、2017年にアメリカで購入されたカセットアルバムの数はわずか17万4000本だった。これは米国で販売された全てのアルバムの0.5%にも満たない数だ。

また、今回の「35%増」という伸びを牽引したのは一部の限られた作品であることも分かっている。上位10タイトルのうち、トップから3作品までが映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のサウンドトラックだった。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のサウンドトラックは映画版が2作品とテレビ版が1作品、カセットテープで発売されており、3タイトルの売上は昨年の米国でのカセットの売上の22%を占めている。

また、4位に入ったのもネットフリックスのオリジナルドラマ「ストレンジャー・シングス」のサウンドトラックだった。80年代の米国を舞台としたホラードラマであるこの作品は、レトロ感あふれるシンセサイザーを用いた楽曲が好評で、作品の世界観をそのまま再現したカセットアルバムも人気となった。

また、サウンドトラック以外では比較的新しい作品ではカニエ・ウエストの「Yeezus」がランク入りを果たした。また、10位にはニルヴァーナの「Nevermind」が入った。下記に2017年に米国で最も売れたカセットアルバム10作品と売上本数を掲載する。

1. サウンドトラック「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol. 2」:1万9000本
2. サウンドトラック「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol. 1」:1万5000本
3. サウンドトラック「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーCosmic Mix, Vol. 1」:5000本
4. サウンドトラック「ストレンジャー・シングス Volume One」:3000本
5. エミネム「The Eminem Show」:3000本

6. Original Broadway Cast「The Hamilton Mixtape」:3000本
7. プリンス「パープル・レイン」:2000本
8. Twenty One Pilots「Blurryface」:2000本
9. カニエ・ウエスト「Yeezus」:2000本
10. ニルヴァーナの「Nevermind」:2000本

編集=上田裕資

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