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シンガポール的ライフマネジメント術


「20〜30代の頃に仕事で意識していたのは、自分が目の前にいるお客様にとっての唯一の窓口となり、お客様の状況をすべて把握できるようにすること。また単にお客様のことだけではなく、プロダクト、競合、業界の構造など、自分の仕事に関わることは、どんなことでも、全体像と細部をできる限り把握するように努めてきました」

「そうすることで、自分自身仕事がしやすくなることはもちろんのこと、一緒に仕事をする関係者や同僚や上司も自分に信頼を置いてくれるようになります」と振り返るクリスティーナさん。

「臆することなく未知の分野に足を踏み込んで、自分の役割を見出していく」という現在まで通じる彼女の「勝ちパターン」は、仕事に夢中になって過ごした当時の体験が土台になっているようです。

2. 直感や「心の声」を大事にする

20代や30代の女性といえば、キャリアでの成功はもちろんのこと、恋愛や結婚といったプライベートでの幸せも気になる年頃。でも仕事に夢中だったクリスティーナさんにとって、正直なところプライベートの幸せは二の次でした。

「幼い頃から夢見ていた海外での生活が叶って、本当にエキサイティングな生活を送っていました。恋愛ももちろんしていました。でも、どのぐらいそこにいるのかわからないなかで、深く関係を築くということは難しい状況でした。素敵な人に出会っても、友達のままでいることを選んだこともたくさんありました」

「正直なところ、自分のやりたいことに夢中になっているときに、誰かと人生をシェアするということを進めるのは難しいと思います。当時の私は『いまはキャリアが一番大事』だとわかっていたので、仕事を優先することに納得していました」

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そんなキャリア一筋で過ごした彼女に、40代早々で大きな転機が訪れました。世界初のウィンドウズ版スマホを発売するという大きな仕事に関わり、その仕事が一段落していた41歳のとき、当時の上司から何げなくかけられたひと言で目が覚めたと言います。

「クリスティーナ、次は、このスマホを発売するからよろしく!」と言われた彼女はハッと気づきます。確かに目の前の仕事は面白い。でもこのままビジネスの世界にいたら、次から次へと出てくる新たな仕事に関わり続けて行くことになる。そして、次のような「心の声」を聞いたのです。

「いまの自分が求めているのは、さらなるキャリアでの成功を積み上げていくことではない」

この直感的かつ強い気持ちに突き動かされ、あと数か月会社に残れば手に入った大金のボーナスも受け取らず、突如会社を退職。「夫探し(!)」にニューヨークに行くことを決めます。なぜニューヨークだったのか。それは当時人気を得ていたアメリカのテレビドラマ「Sex and the City」の影響でした。

行ったところで結婚相手なんて見つかるはずないと周りの友人からは散々バカにされながらも、クリスティーナさんはニューヨークに長期滞在するために大学院へ進学。それでもあくまで本当の目的は、「そこで旦那さんを見つけること」だったのでした。

ニューヨークでは自身のこれまでのキャリアのことなどは一切明かすことなく、まるで新しい人生を生き始めたかのように生活。そして約4年を経て、当初の目的であった「人生の伴侶」を見つけ、46歳で結婚しました。

仕事をやりたいと思う時期は思いっきり仕事をする。でもプライベートの幸せが欲しいと思ったら、それも素直に行動に移して追求する。クリスティーナさんのような直感や自分の心の声を大事にする姿勢は、「エイジレスな生き方」の大きなポイントのように思います。

文=小川麻奈

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