NBDブックスキャンによると、新著のハードカバーの販売部数は発売からの1週間で、2万9000冊を超えた。また、電子書籍の販売部数もすでに25万部を超えていると推計される。
同著の出版が巻き起こした激しい政治的論争は、依然として続いている。ドナルド・トランプ大統領は、著者にホワイトハウスへのアクセスを許可したことはないと主張。同著にあるのは「うそと偽り、存在しない情報源ばかりだ」と批判した。また、ホワイトハウスのサラ・サンダーズ報道官は同書の内容について、「完全な幻想」だと発言している。
一方、著者のウォルフはこれらに反論しており、トランプ大統領は「恐らく地球上の他の誰より信頼できない人物」だと断言。さらに、執筆を前に「もちろん」大統領に話を聞いたと述べている。ただ、ウォルフは同著の前書きの中で、異なる情報提供者がそれぞれ矛盾する内容を語ったと記述しており、一部が自分にうそをついていたのは間違いないとの見解を示している。このため、同著の内容についてはその真偽を疑問視する向きもある。
同著に対する関心を高め、販売部数を増やす結果につながっているのは、大統領と著者の間で続く舌戦や出版を巡る騒ぎだ。そうした中で、米国人は新著の内容の真偽について、どのような見方をしているのだろうか?政治ニュースサイトのポリティコと調査会社モーニング・コンサルトが共同で実施した調査によると、結果は以下のとおりとなった。
-マイケル・ウォルフ著「炎と怒」の内容はどの程度信用できるか?
・ 大いに/ある程度信用できる─32%
・あまり/全く信用できない25%
・同書の出版を知らない─20%
・分からない/どちらとも言えない─22%
支持政党別に見た結果は、以下のとおりだ。
民主党
・大いに/ある程度信用できる─46%
・あまり/全く信用できない─15%
・同書の出版を知らない─19%
・分からない/どちらとも言えない─21%
共和党
・大いに/ある程度信用できる─23%
・あまり/全く信用できない─38%
・同書の出版を知らない─18%
・分からない/どちらとも言えない─21%
調査は登録済み有権者1988人を対象に、1月上旬に実施。結果の誤差の範囲はプラスマイナス2ポイントとなっている。