「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」の中国におけるスクリーン占有率は、公開初日の1月5日時点では34.5%だったが、12日にはわずか2.6%まで引き下げられようとしている。これほどの規模で上映の打ち切りが実施されるのは、中国の映画業界の歴史が始まって以来のことではないだろうか。
ディズニーは「スター・ウォーズ」の不振の理由として、ソニーの「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」や中国映画の注目作品が12日から公開されたことをあげるだろう。しかし、中国の観客は実際のところこの作品をあまり評価していない。
「最後のジェダイ」の初週の興収は2700万ドル(約30億円)で、これは低予算で作られた中国製のコメディ映画「前任3:再見前任」(英題:The Ex-File 3: The Return of the Exes)の興収8700万ドルの3分の1にも満たない数字だ。また、今週に入ってからも「最後のジェダイ」は700万ドルしか興収を伸ばせておらず、7日間のトータルは3420万ドルにとどまっている。
「最後のジェダイ」のパフォーマンスは、これまでのディズニーの中国での実績と比較するとあまりにも低いと言わざるを得ない。対照的に同じくディズニー配給のピクサー製作のアニメ映画「リメンバー・ミー」(原題:Coco)は、公開から2か月近くを経てもなお、大きな支持を集めている。
多くの劇場で上映が打ち切られたことにより、今でも「最後のジェダイ」を上映中の映画館には、多くの中国のスター・ウォーズファンが押し寄せることになるだろう。ただし、この作品を観たいと思っていた中国人は、ほぼ全て公開初週の段階でこの映画を観終わっていたとも考えられる。
「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」の中国での興収が今週末、さらに壊滅的に落ち込むことは確実だ。