GBH Insightsが投資家向けのメモで明かした話によると、HomePodは今後4週間から6週間のうちに発売になるという。また、同社の見通しとしては、アマゾンの「エコー」やグーグルの「グーグルホーム」らの競合との戦いでアップルは苦戦することになると伝えている。
筆者は以前にHomePodの実機のトライアルを行ったことがある。HomePodは単体で使用した場合でも、2つを連携させてステレオで使用した場合でも、サウンドのクオリティは素晴らしかった。トライアルはごく短時間で終わったが、この製品のサウンドはアマゾンのエコーを上回るものであると確信した。
また、アップルが「家庭のオーディオを再発明する」と宣言したこのデバイスは、Sonosのスピーカーを上回るものであるとの印象を持った。
ただし、筆者がトライアルを行ったのは数ヶ月前のことであり、現状のHomePodには新たな改良が加えられ、音質もさらに向上しているはずだ。
HomePodはまた、室内の環境を把握し、最適なオーディオ出力を自動で設定する機能も持っている。この製品がハイエンドモデルにふさわしい性能を持っていることに疑いはない。音声アシスタント機能も、昨年の6月と比較すると大幅に進化を遂げているはずだ。
しかし、HomePodは349ドルというかなり高価なデバイスになる。アマゾンのエコーは99ドル、アレクサ対応の「Sonos One」は199ドルで販売されている。
今年の家電見本市「CES」では、アレクサやグーグルアシスタントに対応する様々なデバイスが発表された。HomePodは当初の予定から数ヶ月遅れで市場に投入されることになるが、わずかな期間でこの分野の競争はさらに激化し、デバイスの成熟度もあがっている。
アップルはこれまで、市場のパイオニアになる必要はない、適切なタイミングで最高の製品を出せばいいというスタンスをとってきた。HomePodが昨年末のホリデーシーズンを逃したのは痛手かもしれないが、まだまだ挽回するチャンスはあるだろう。
競合製品を圧倒的に上回るサウンドのクオリティや、シンプルなセットアップ機能、さらにSiriの便利さを統合したデバイスを実現できれば、アップルはスマートスピーカー市場においてもゲームチェンジャーになれるかもしれない。