バーチャルへの依存は「現実の病気」 疾患として分類へ

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ソーシャルメディア、スマートフォン

ソーシャルメディアや携帯電話への依存症については、依然として議論が続けられている。そして、発表される研究結果が増えるに従い、これらの問題点を認識する人が増加している。

米サンディエゴ州立大学の研究者が発表した研究結果によると、スマートフォンやソーシャルメディアに費やす時間が1日当たり数時間を超える若者(特に10代の女性)の場合、うつ病や自殺傾向といった精神疾患との関連性が高まることが明らかになっている。その他の研究結果によれば、私たちは毎日、自分で考えるよりも頻繁に携帯電話をチェックしている(平均回数は1日当たり47~150回。年齢によって頻度が異なる)。

また、特に説得力があるのは、ソーシャルメディア上の「より魅力的な」機能の開発者の一部が、依存性への懸念を表明し始めていることだ。開発したこと自体を後悔しているというのだ。

米国の精神疾患の診断における「バイブル」、米精神医学会が発行する「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)」は、これらのいずれも「疾患」とは認めていない。だが、すでに「インターネット依存症」は今後マニュアルに掲載する疾患の候補リストに挙げられており、さらなる調査を行うこととされている。

編集=木内涼子

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