キャリア・教育

2018.01.15 08:30

スイスの国際シンポジウムに招待された若者たちの「共通点」

1970年から開催されているサンガレン・シンポジウム

1970年から開催されているサンガレン・シンポジウム

今日と明日のリーダー達がスイスに集う世界的なシンポジウムをご存知だろうか?
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各国から政産官学界のリーダー600人が揃い、50か国以上から30歳以下のリーダー200人が招待される「サンガレン(St. Gallen)」は、まさに垣根を越える場だ。1970年から続くスイスで最も古い国際シンポジウムであり、IMF専務理事や世界銀行総裁、ノーベル賞受賞者、国家や世界的企業のトップなどがスピーカーとして参加している。若手に機会をつくることを基本理念にサンガレン大学の学生が運営し、名だたるスポンサーが支援している。

「Leaders of Tomorrow」と呼ばれる30歳以下の参加者は、エッセイ応募者と推薦から選ばれ、旅費から何から無料で招待される。日本からはこの2年、14名づつが参加。特筆すべきは若い参加者のエネルギーと質の高さで、例えば筆者は数年前、オバマ大統領にヤングリーダーとして認められた起業啓蒙家、米Empactのサラ・グリーンCOOと出会い、感銘を受けた。

新たな人生を切り開く後押しに
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サンガレン・シンポジウムとの縁の始まりは、2010年。筆者がサポートしていた女性起業家グループSPARK!の共同代表、東園絵氏から、参加候補の紹介を依頼されたのがきっかけだ。

東氏は、ぬいぐるみの旅行代理店ウナギトラベルの創業社長。旅が困難な本人に代わり、ぬいぐるみによるアドベンチャーの機会を提供するユニークな事業は、テレビで何度も紹介されている。

外資系金融会社に勤めていた東氏は、「“新しい生き方”をしたい」と思い、会社を辞めて早稲田大学大学院に通った。その頃マネックス証券創業者の松本大氏のメルマガでサンガレン・シンポジウムを知り、すぐに応募して招待され、スイスで各国の起業家から刺激を受けた。また、スピーカーとして参加していた現MITメディアラボ所長の伊藤譲一氏、アクセス創業者の荒川亨氏、そして松本大氏から得たアドバイスが、その後の活動に大きく影響したという。

東氏との縁で、筆者は起業家(現ヤフー上級執行役員)の宮澤弦氏を推薦し、2011年のシンポジウムに参加していただいた。それから毎年のように推薦を続け、2016年は高橋祥子氏(ジーンクエスト社長)、上村康太氏(ツクルバ)、2017年は本多達也氏(富士通Ontennaプロジェクト)、落合陽一氏(筑波大助教)などの方々がシンポジウムに参加してくれた。

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(左から)筆者、鈴木恵美里氏(東京医科歯科大5年生)、本多達也氏(富士通Ontennaプロジェクト)

なお、筆者に限らず推薦は過去の参加者から募り、推薦者が同じ候補者を推薦した例もある。

「まさかこんなものがあるとは知らず、とてもラッキーでした」。昨年参加した本多氏と鈴木恵美里氏(東京医科歯科大5年生)は口を揃える。
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文=本荘修二

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