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2018.01.13 15:00

話題のアプリ「キャッシュ」の光本勇介に聞く、「思い出の腕時計」

text by Ryoji Fukutome illustration by Adam Cruft

text by Ryoji Fukutome illustration by Adam Cruft

新しい発想のアプリで話題となった「キャッシュ」。それを立ち上げた若き起業家、光本勇介さんのファーストウォッチは、意外にもヴィンテージだった。時間を大切にする彼から、その原点となる腕時計の話を聞いた。


インターネットの知識がない人でも、簡単にネットショップをつくることができるサービスを提供する「STORES.jp」の創業者である光本勇介さんは、2017年2月に新たな会社「バンク」を設立。新しく立ち上げた「キャッシュ」は、文字通りモノを瞬間的にキャッシュにする質屋的なアプリで、開始早々から大きな話題となっている。

「非常にありがたいことに多くの方に使っていただいています。今回は、起業してから10年くらい経つので、大きなチャレンジをしてみたいと思って始めました。まだスタートしたばかりなので結果が出てるわけではないのですが、今までに感じられなかった規模の感触を得ていますね」

お話ししていると“チャレンジ”という言葉が頻繁に出てくるエネルギッシュな光本さんが、日々の生活のなかで大切にしているのが時間軸なのだという。

「日々を過ごしていく中で、何も考えないと一瞬で夜になってしまうんですよね。それを繰り返すと、気がつけば半月、1カ月、3カ月、半年って、あっという間に終わってしまう。だから、自分の中で今月はここまで達成したい、3カ月後にはここまでいきたいとか、目標を立てています。それぞれに時間軸を立てて管理をしているんです」

そういうこともあって、最近は時間を意識するようになってきたようだ。それに時間は「僕が持っている一番貴重な資源」とも言い切る。そんな光本さんが、実際に時間を計る時計を初めて手に入れたのは、10代の頃だった。

「私は14歳からは親元を離れてロンドン郊外の高校に通ってました。1990年代ですが、その頃古着が流行ってたんです。ロンドンにカムデンタウンという古着を扱ってる街があって、僕も興味があったのでよく行ってました。そこで見つけたのがハミルトンのミリタリー系ヴィンテージウォッチ。格好よかったのですが、学生が簡単に買える額ではなかったので、お小遣いを貯めて誕生日に買いました。それが最初の腕時計でした」

日頃、ラフなスタイルが多いという光本さんだが、歳を重ねれば重ねるほど、TPOにあわせることを意識するようになってきたという。



HAMILTON / VENTURA
ハミルトンのなかでも最も有名で象徴的なモデル。三角形に近い独創的な左右非対称なデザインは、キャデラックなどを手掛けたリチャード・アービブによる。世界初のボタン電池がセットされたエレクトリック・ウォッチであることもあって、発売当初から注目を集めた。このモデルは、初代モデルの発売から今年で60年を迎える現在でも圧倒的な存在感のベーシックなもの。インデックスは、原子のように先が丸くなっている。

ムーブメントクォーツ
ケース素材
ステンレススチール
ケースサイズ
32.3×50.3mm
価格
91,000円
問い合わせ
ハミルトン/スウォッチ グループジャパン 03-6254-7371


光本勇介◎2008年にSTORES.jpを運営するブラケット創業。数々のインターネットサービスを展開。13年にZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイへ売却。16年10月にMBOを実施し、ブラケット取締役会長に就任。17年2月にバンク設立。新サービス「CASH」を運営。

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