良いリーダーが「すみません。知りませんでした」と言わない理由

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強いリーダーは、こうした問題をどう回避しているのか? また、問題が明るみに出た場合はどう対処しているのだろう?

繰り返しになるが、リーダーが全部を知ることは不可能だし、おそらく全てを知るべきではない。リーダーは次々に起きる問題に関して、自分が無知であることを告白し続けなければならない。だが、問題発生後に企業の信頼を回復できるかどうかは、その告白の仕方にかかっている。

リーダーにとって最も重要なのは、自分に伝えられる情報の優先順位付けやふるい分けのシステム、価値観の見直しと変更の意思を示すこと。繰り返すが、これは容易ではない。大半の組織は通常、やり手の社員や大物プロデューサー、内部関係者を守ることを最優先とするので、「見て見ぬふり」をされる方がはるかに多い。

現代的な企業の多くは「正しいことをする」という考えについてのリップサービスを繰り返すが、実際に「正しいこと」が実行されることは少ない。というのも、組織を動かす真の動機は「正しいこと」ではないからだ。

私たちは「すみません。知りませんでした」と言うのをやめて、明確に責任を取るべきだ。これが、ワインスタインの一連のスキャンダルから学べる重要な教訓かもしれない。

編集=遠藤宗生

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