TVの平均サイズ世界一は中国、2020年には54インチが普通に

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「世界で最もテレビの平均サイズが大きいのは中国。2017年の世界のスマホ販売台数は14億7800万台で、平均価格は323ドル。タブレットの売上は前年比マイナス18%と散々だった一方で、スマートホーム製品は3桁成長を記録した」

これは、「IFA Berlin」と欧州の大手調査会社「GfK」が発表した2017年のテクノロジーレポートからの抜粋だ。このレポートは、2018年のコンシューマー・テクノロジーのトレンドを占う上で多くのヒントを与えてくれる。

最も興味深いのは、携帯電話の世界売上高が1兆ドルのほぼ半分である4840億ドル(約55兆円)に達したことだ。VRやスマートスピーカーなど、AIを搭載した最新テクノロジーの影に隠れがちだが、地球上で最大の技術革新をもたらしているのは、依然としてスマホであることをこのデータは示している。

「新しいプロダクトが次々とローンチされる中、我々は大きなトレンドを見失いがちだ。さらに重要なのは、消費者の行動を見誤りがちだということだ」とIFA Berlinのエグゼクティブ・ディレクターであるJens Heitheckerは述べている。

デバイスの売上が最も多かったのはアジアや欧州の中央部及び東地域だった一方で、北米や西欧の消費者には、より大型で高額なデバイスを購入する傾向が見られた。

ウェアラブル市場はこの1年で大きく拡大し、欧州では売上が23%も成長した。このうち、アップルの「AirPod」やグーグルの「Pixel Buds」などの「イアラブル(earable)」製品の成長が特に著しかった。

「2018年は、ウェアラブル市場がさらに拡大するだろう。鍵になるのは、ウェアラブル製品のコスト、機能、ユーザビリティが適正なバランスになることだ」とHeitheckerは話す。

イアラブル製品の売れ行きが好調な要因の一つは、SiriやグーグルアシスタントなどのAIアシスタントを耳元で使うことができることだ。これにより、より迅速に情報を取得したり、スマートデバイスを制御できるほか、リアルタイム翻訳まで可能になった。

スマートホーム市場は中国が牽引

もう一つ興味深かったのは、テレビの平均サイズが最も大きいのが中国だということだ。IFAの予測によると、2020年までに薄型テレビの平均サイズが米国では52インチになるのに対し、中国は54.1インチに達するという。
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編集=上田裕資

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