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I write about bringing life to work and bringing work to life.

fizkes / shutterstock.com

私は以前、急成長中のテック企業で人事部長を務めていた。会社では、数か月で300人もの従業員を採用したこともある。

ある日、社長から「知り合いの男性の履歴書を渡すので、良い採用枠がないか見てくれ」と言われた。「もちろんです。どのような経歴の方ですか?」と聞くと「私の通うジムの責任者だ」という答えが返ってきた。私も知るジムだ。大きく高級感あふれるあのジムの責任者であれば頭の切れる人物に違いないが、テック企業への転職は可能なのか──?

履歴書を見ると、彼はフィットネス業界で経験を積んでいた。私は上司に次のように話した。「ほぼ全ての会社に共通のことですが……採用責任者は誰もが、特定の仕事を専門とする経験者を採用したいものです。初心者向けの仕事であれば、未経験でも有望な候補者を採用するよう部署長を説得できますが、この給与でこの履歴書だと、どのマネジャーもためらいますよ。『これだったら経験者がいるはずだ』と」

ジムの責任者についてマネジャー陣に打診したところ、採用が決まった。その後、新たに入社した彼は素晴らしい能力を発揮し、数回昇進を重ねた。私たちが最重要だと考えがちな業界経験は、実は全く関係がないことが分かった。

業界特有の考え方や専門用語は習得できても、精神の成熟度や信頼性、その場での問題解決能力などの資質は身につけられない。教育に時間と金を投資するのであれば、手順や組織の構造など、会社や業界に特有の分野にしよう。過去に同じ仕事をした経験があるからという理由で採用を決めないこと。

採用時に最も注意すべき点は、候補者がありのままの自分に自信を持っているかだ。といっても、流行を追いかけ、虚勢を張るような生意気な人物のことではない。威張った態度は、本当の自分の弱い部分を隠すためのものでしかない。見せかけの自信にだまさないこと。

あなたが人との対立を恐れていれば、自分の決断に意義を唱えそうな人の採用をためらうだろう。しかし、有能な従業員を採用してもあなたの立場は危うくならない。逆に、より良い決断を下せるようになるだけだ。こうした従業員は部署を回すあなたの重荷を軽くし、欠けているパズルの隙間を埋めてくれる。

私の昔の上司はいつも「自分の弱みをカバーする人を雇え」と言っていた。細かくて厳格な人なら自由で創造的な人、忘れっぽい人であれば時間に正確な人を雇う、などだ。

翻訳・編集=出田静

 

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