石油会社がカリフォルニアで「巨大ソーラープロジェクト」を行う理由

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オイルとソーラーの蜜月

グラスポイントは6年前、最初のグラスハウスを同じくカーン郡の油田ベリー・ペトロリアムにつくった。それがオマーンの目を引いた。スチームフラッド法を用いた1000mw規模の石油生産システムを支える、6億ドルの契約を率いる国である。

驚くべき規模だが、「中東では、天然ガスは均等に配給されていない」と、グラスポイントのベン・ビアマンCEOは言う。たとえばカタールやイランは多くのガスをもっている一方で、オマーンやクウェート、サウジアラビアでは比較的不足している。その結果、今後中東で大規模な生産プロジェクトが行われた場合、ガスの価格は5.5〜7ドル/mmBTUになると予測されている。これは、米国における天然ガスの一般的な指標価格の2倍である。

エリア・エナジーはグラスポイントと組むことで、エクソンモービルやシェルといったグラスポイントに出資する企業の“暗黙の許可証”も得ることができる。ビアマンによれば、オマーンのプロジェクト(シェル、トータル、オマーン政府の連合体が行っている)でそのビジネスを拡大できれば、グラスポイントは石油コストを55%削減できるという。

彼らの目的は、既存のサプライチェーンを利用することで、システムを可能な限りシンプルかつ確実なものにすることだ。バーレーンやクウェート、そしてサウジアラビアといったスチームフラッドを取り入れ始めている国々で、この市場はこれから急成長するだろうとビアマンは予測する。

さらに彼は、インドネシアと中国にも目を向けている。それらの国ではサービスの規模をいまよりも8倍拡大できるのだと、現在はオマーンに住むビアマンは言う。「ようやくパズルのピースが揃ってきたんです」。石油ビジネスのおかげで、10年後、グラスポイントは世界最大のソーラーカンパニーとして名を連ねているかもしれない。

翻訳・編集=宮本裕人

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