出会った瞬間に「この人の下では働けない」と思ったら

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チャールズは驚き、何も言いませんでした。私は席を立って部屋を出ましたが、心臓はドキドキしっぱなしでした。面接を途中で切り上げたのはこれが初めてです。そんなことを考えるのも不本意でしたが、そうするしかなかったのです。

帰宅するとリクルーターから怒りの留守番電話が入っていました。「私の顧客の中で最高レベルの企業との面接を斡旋したのに、途中で帰ったそうですね? きっとそれ相応の理由があることでしょうね」

私は折り返しの電話はしませんでしたし、今後もするつもりはありません。

リズ、あなたのおかげで、世の中には一緒に働く価値のない人もいると分かりました。チャールズは、自分の傲慢さや不安感に対処できる人を雇いたがっていました。私にはそんな暇はありません。人事の仕事を真剣に捉えています。職場で奥さん役をする気も、無料のセラピスト役をする気もありません。ちゃんとした大人と仕事をしたいと思っています。私に教訓を与えてくれて、どうもありがとうございました!



バージニアへ

この経験はあなたへの贈り物だ。何事もなく平穏な日々を過ごすのは簡単だが、それでは新しい学びは得られない。

チャールズとの面接のような状況に出くわしたとき、人は自身の強さに気付くことができる。席を立ち、チャールズという最悪な人物の部屋を出ることで、あなたは自分の筋肉を瞬時に鍛えたのだ。

チャールズがチームを鼓舞できるリーダーではないという証拠は、これ以上必要だろうか? 彼の行為が全てを物語っている。チャールズとの面接を手配したリクルーターのことは忘れなさい。あなたの履歴書を扱う資格はない人物だから。

リクルーターは当然、報酬をもらっている顧客の肩を持つ。これまで何人の不幸な人々が、そのリクルーターや人材紹介会社の手によってチャールズの所に送り込まれたかは、神のみぞ知ることだ。

こうした求職者らの中には、チャールズが人の上に立つ資格がない人物であることを伝えられた人はいただろうか? もちろんそんなはずはない。

何も知らない求職者を有害な環境に放り込み、手数料を得て、全てが上手くいったふりをすれば、リクルーターにとっては非常に都合が良い。

そのリクルーターがあなたを悪者にしたのは、それが理由だ。恐怖は人々の判断力を鈍らせる。そんな状況からは距離を置き、自分に自信を持つこと。筋肉を使うことで、初めて自分の強さを感じることができるのだから。

おかしな状況をこちらから拒絶する回数が増えれば増えるほど、まっとうな仕事や上司はより早く見つかる。あなたはスーパースターであり、チャールズとの面接のような障害は、自分が持つ力を思い出させてくれる機会となる。

編集=遠藤宗生

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