私は人事マネジャーで、勤めていた会社が買収されたので転職活動をしています。これまでいくつか面談し、先週もリクルーターの紹介で、ある会社の人事担当副社長のチャールズと面接をすることになりました。
人事部アシスタントの案内でチャールズのオフィスに入ると、彼は電話中でした。私は訪問者用の椅子に座り、電話が終わるのを待ちました。チャールズは私を一瞥しましたが、そこには笑顔も温かみもありませんでした。虫けらのように私を見たのです。
その後チャールズは、私を待たせたまま10分以上電話を続けました。椅子にふんぞり返り、足を机に投げ出して。電話に向かって話す内容はひどいものでした。気の毒な話し相手に向かって、自画自賛を続け、自分を雇うことができた会社がいかに幸運かを話し続けたのです。
私の目の前で、チャールズは会社のCEOや役員の悪口を言い、「この辺りの人事リーダーで、私以外に奴らをまとめられる人はいない」と豪語しました。
私は、チャールズがリンクトインのプロフィール欄に、今の仕事を始めたのはわずか9か月前だったと書いていたのを思い出しました。その後も、彼はいかに仕事が大変かを話し続け、まるで私がそこに居ないかのように振る舞いました。
ようやく、チャールズは「じゃあまた後で」と言って電話を切りました。私を見ることもなく机の上の書類をぱらぱらとめくった後、やっと私に目を向けてこう言いました。「私があなたを雇うべき理由を3つ挙げてください」
私は席を立って出ていくか、彼の机に嘔吐するかしたいところでしたが、こう言いました。「相手のニーズを理解しないまま、自分を雇えと言うつもりはありません。あなたにとって、私は絶対に雇うべきではない人材かもしれませんし」
チャールズは笑って言いました。「なかなか言いますね! 私について何を知っていますか?」。会社についてではなく、彼について知っていることは何かと聞いたのです。
「私が知っているのは、あなたが今の仕事を始めてまだ間もないこと。そして今の電話内容をお伺いしたところでは、あなたの仕事がとても大変で、会社があなたを雇うことができたのはとても幸運だということです」
チャールズに気に入られようと嫌われようと、もうどうでもよかったのです。自分の中ではもう、チャールズは恐怖心を抱えた不愉快な人で、絶対に彼の下で働くものかと決めていました。
チャールズは言いました。「あなたは人事マネジャーなのに、人のプライベートな会話を聞いていいと思っているのですか?」
私はこう答えました。「これ以上あなたにお時間を取らせるつもりはありません。お忙しいでしょうし。ここでの仕事は私には合わないようです。これで失礼させていただきます」