樹海の自殺者動画で炎上 L・ポールが示したユーチューバーの性

ローガン・ポール(Photo by Image Group LA/ABC via Getty Images)

富士山麓の青木ケ原樹海で発見した自殺者とみられる遺体の映像をユーチューブに投稿したローガン・ポールについては、皆さんももうご存知だろう。

自殺の名所として有名なこの森では、長年にわたり数多くの自殺者が出ている。ポールはこの樹海を最近訪れ、木に首をつった状態で死亡している男性を発見して撮影。顔は加工でぼかされているが、遺体であることははっきりと分かる。

ポールは動画の冒頭で次のように述べている。「これはクリック稼ぎじゃない。このチャンネルに投稿した中で最もリアルなビデオブログだ。これは確実にユーチューブの歴史に残るだろう。ユーチューブ上にいる人で、これに遭遇した人はいないはずだから。さあ、準備はいいか? こんな動画を見ることは、今後二度とない」

遺体を撮影中、ポールは「今、いろいろなことが頭の中にある。これは僕にとって初めてのこと。彼の手は紫色になっている。今朝(自殺を)したばかりだ」と述べた。

ポールは少しだけ、深いコメントをしようとも試みている。「自殺はジョークじゃない。鬱(うつ)や心の病もジョークじゃない。僕らはこの森の忌まわしい面に焦点を当てようとここに来た。見ての通り、本当にリアルな結果になった。もちろん、たくさんの人が、たくさんのひどい人生経験をしている」

動画はその後削除され、ポールは大みそかの31日夜にツイッター上で謝罪した。バッシングの波は異常なほどだった。「ローガン・ポール」はトレンドワードとなり、その勢いは衰える様子がない。著名人らも一様に、ローガン・ポールは人間のクズだと批判している。

だが、ちょっと待ってもらいたい。彼は本当に化け物なのだろうか? それとも、競争が激化するユーチューブで生き残ろうとするただの子供なのか?

仮に私が1週間前、誰かに「ローガン・ポールが死体を見つけたらどうすると思う」と尋ねたら、きっと今回の動画よりもさらに不適切な行為するんじゃないかという答えが返ってきたことだろう。例えば「死体に股間を擦り付ける」とかだ。
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編集=遠藤宗生

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