インドでのシェアは首位サムスンに肉迫
シャオミの成長を強力に支えているのがインド市場での急伸ぶりだ。調査企業「Canalys」のデータでは、インド市場においてシャオミはサムスンに次いで2位のスマートフォンメーカーであり、2017年第3四半期の出荷台数は前年同期比で290%以上の伸びとなった。
また、インドで最も人気の高いスマホ5機種のうち3機種がシャオミ製であり、「シャオミが将来のインドのスマホ市場をリードする」と述べるアナリストもいる。
Canalys のアナリストのRushabh Doshiは「シャオミは今後、数か月でサムスンを抜き去るかもしれない」と述べた。IDCのデータではサムスンとシャオミのインドでの市場シェアは数パーセントの差まで縮まっている。
一方、シャオミはスペインのマドリードを欧州の玄関口と位置づけ、今後2か所にリアル店舗を開設する予定だ。
シャオミはスマートフォンのみならず、スマート家電やウェアラブルにも積極的に進出している。IDCの直近の資料によると、米国のウェアラブル市場で、シャオミは今回初めて、出荷台数ベースでFitbitと並ぶポジションに立った。
シャオミはまた、バイドゥとAIやIoT分野で提携を結び、バイドゥのOS「DuerOS」を搭載することで、スマートデバイスの操作性の向上を目指している。
シャオミの500億ドルという企業価値目標は高すぎるのではとの疑念の声もあがっている。しかし、香港中文大学ビジネススクールのSimon Leeは次のように述べた。「売上と収益規模から考えて500億ドルは高すぎる。しかし、IPOを実施するには今は絶好の時期といえる。市場環境は良く、IPOの目的が資金調達にあるとすれば今は最適な時期だ」とSimonは述べた。