ロナウドは昨年、レアルとの契約を2021年6月まで延長。これにより、週給47万5000ドルで36歳まで同チームでプレーすることになった。この両者の合意が、バルセロナにとってのメッシとの契約延長におけるハードルを引き上げたと言える。
アスリートの収入ランキングでは、年収およそ8000万ドルのメッシはこれまで、ロナウドと2位の米プロバスケットボール選手レブロン・ジェームズに次ぐ3位だった。だが、2021年までの契約延長で5960万ドルのボーナスを得たことにより、メッシの収入は週給換算で約66万7000ドルに上昇。スペイン紙エル・ムンドによれば、ロナウドを上回った。
そして、ロナウドは新たに生じたこの大幅な賃金格差に不満を表明していると伝えられている。今後、レアルに再交渉を要求する可能性がある。
メッシに「貢献」したロナウドとジダン
メッシはさらに、ロナウドが30歳を過ぎても卓越したパフォーマンスを維持していることから大きな恩恵を受けている。30代になっても最高の状態を維持することは、決して楽にできることではない。
ブラジル代表だったペレなど過去のスター選手たちの多くは、30歳を過ぎると衰えが目立つようになり、けがをしたり、引退したり、要求が厳しいリーグを離れ、北米サッカーリーグに移籍するなどしてきた。だが、ロナウドは32歳になってもトップチームに在籍。依然として驚くほど健康で、高い技術を維持している。
バルセロナが年齢的にアスリートとしての最盛期を過ぎたメッシと長期の契約延長を決めた理由は、もう一つある。そして、それもレアルと関係している。ジネディーヌ・ジダン監督だ。ジダンは2006年に34歳で引退するまで、同チームの攻撃的ミッドフィルダーとして活躍していた。
メッシとロナウドが、親友どうしになることはないかもしれない。ただ、たとえそうだとしても、彼らは明らかに互いの最高の代理人だ。最大のライバルとの試合でゴールを決め続ける限り、二人は互いに互いの富を増やし続けることになるだろう。