3. 経営者が自分よりも優れた能力を持った人間を雇わない
大小にかぎらず、成長している企業には、プロ人材がいる。そして経営者よりも優れた人材が沢山いる。社長よりも給料が高いプロがいるケースも結構ある。そういう企業の社長は、「だってあのプログラムは彼でなくては無理だし」とか、「シェフ(料理長)だから当然」など嬉しそうに語る。
その一方で、先日ある企業が「資金調達をしたい」ということでベンチャーキャピタルを紹介したのだが、まるで話にならなかった。つまり資料がつくれないのだ。資料をつくれる人材を雇えば済む話なのだが、それがまったくいないのだ。数字も正確に把握できていない。
これは一例に過ぎないのだが、人数がいるのに役に立たない人材が多く、生産性が非常に低い。それでは会社は加速はできない。会社はチームだ。草野球チームで戦うか、それともメジャーリーグになるか、ということだ。
4. 管理職が多く実行部隊が少ない会社
以前、某電子機器を製造販売しているベンチャー企業へ行ってびっくりした。管理職だらけなのである。10名もいない企業だったが、管理職だらけで、誰が偉いのか全然わからなかった。
しかも部長級が部下よりも多い会社だった。アグレッシブに仕事をしているという感じよりも、老いぼれがウロウロしている感じだ。映画だったら「こう見えても……」という逆転の話にもなるのだろうが、もちろんそんなことはなく、会社はどんどん傾いてゆく。
若い実行部隊は非常に少なく、結果的に尻窄みである。現在では、銀行も相手にしなくなり、借金が増えている泥舟である。
5. お茶を出す部下がいる
ある会議に出かけて行って、「どうぞ」と女子社員がお茶を持ってくる企業がいまだにあったのでびっくりした。残念ながらそういう社風で絶好調の企業にあったことがない。お茶を出すのは、何故か若い女性で、男性は皆無だ。某百貨店もそうだった。その瞬間に「古いな」と思う。その考え方が社風としてNGだ。
某通信企業は、最初の面会はペットボトルのお茶が出た。だが、次回から何も出なくなった。何故なら、契約後はお客ではなく「パートナー」だからである。
この会社の会議は非常に短い。だから水も出ない。「30分だからいいですよね」っと。それこそお茶を飲むとかメモをとる時間もないくらい忙しい会議なのである。終わったあと、思わずぐったりする。しかしこれが本来あるべき姿である。
6. 部下が会議で何も言わない会社
会議で部下が何も言わない会社が結構ある。会議は参加した人間が全員話すのが当然なのに、「何故黙っているのか」と聞いても返事がない。そういう社風なのだろう。
会議で黙っているのは人件費の無駄である。無駄な時間は1分でもなくしたほうがいい。そういう部下は黙ったまま、会社が沈没するその瞬間を待っているのだろう、きっと。