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South Asia Report

今年11月にニューデリー市内の私立学校に「出前授業」に出向き、インドの小学生たちに日本のアイドル文化を説明している。

日本でインドを感じることは、決して難しいことではない。街中を歩けば「インド料理」と銘打った飲食店があちこちにあり、ヨガ教室の看板も目にすることは少なくない。そもそも、日本人でカレーを知らない人など、まず皆無と言っていいだろう。

だが、インドで日本を感じることは、なかなか容易ではない。

首都ニューデリーでも日本料理店は数えるほどしかなく、日本食材を手に入れるのは至難の業。ソニーや東芝といった電気製品の知名度も、中国や韓国勢に押され気味だ。何よりも悠久の歴史と、ヒンズー教をはじめとした数々の宗教や民族、言語がひしめく中で培われたインドの文化は、日本とは異質な濃さを持っている。

そうしたインドに日本の文化を広めようと、単身で渡航してきた女性がいる。名前はHARUさん(島根県浜田市出身)。本名や年齢は非公開だが、東京都内の大学に通う女子大生だ。HARUさんは、アイドルを日本の文化としてとらえ、自らがアイドルとしてインドで“デビュー”。イベントなどでのライブ活動のほか、インターネットでの発信を行ってきた。

でんぱ組.incなど、公演でインドを訪れた日本のアイドルグループはいるものの、現地に住み込んで活動をするアイドルはHARUさんが初めてだ。経済成長が続き、平均年齢が20代とピラミッド型の人口構成となっている「若いインド」で、HARUさんの活動はどう映ったのだろうか。

「インドでアイドル始めました!」

舞台に立つHARUさんが、マイクを片手に観客たちへ語りかけるとき、最初に必ず口にする台詞だ。実話を基にした異色のマンガ『インドでキャバクラ始めました(笑)』(沼津マリー作)のタイトルから考え出した、オリジナルのキャッチフレーズ。HARUさんのマネージメントを務める長尾誠さん(41、ニューデリー在住)が沼津さんと知り合いだったことから、本人の了承を得た「公認」のものだという。



活動の主な場所は、長尾さんが経営するニューデリー市内の漫画喫茶。10月末に行われたライブに訪れると、ホールに小さなステージを設置し、HARUさんがAKB48の曲やオリジナル曲の「ときめきスパイシー」を振り付けとともに披露していた。

集まった観客は30人ほどで、好みのコスチュームをまとって声援を送る。なかかなの「オタク」っぷりだ。観客はニューデリーの日本人駐在員やその家族が中心だが、SNSの口コミなどでインド人のファンも増えている。この日も、数人のインド人男性がライブに訪れていた。

約1時間ほどのライブが終わると、HARUさんはファンの一人一人と握手をし、記念撮影にも応じる。インド人の会社員サンジャイ・ゴーダムさん(28)は「一体感があって楽しい」と満足げだ。ファンとの距離が近い「アイドル」という存在は、雲の上の「芸能人」とは違い、インドに人々には新鮮に映ったようだ。

文=佐藤大介

 

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