ラペルラのアイテムは500ドルから1500ドルの高額商品が中心で、試着を通じて購入への心理的バリアを引き下げたい狙いもある。自宅で様々なサイズやスタイルをゆっくり試すことが可能で、前払金などの負担も発生しない。気に入らない場合は送料無料でピックアップも依頼できる。
「Try & Buyの仕組みで、くつろいだ環境でゆっくりとアイテムに触れて頂きたい。一人でも多くの方にラペルラの世界にふれてみてほしい」と、同社のクリエイティブ・ディレクターのJulia Haartは述べた。
Julia Haart、「ラペルラ」クリエイティブ・ディレクター(Photo by Alberto E. Rodriguez / gettyimages)
ラペルラのTry & Buyはまず米国と欧州(英国、フランス、ドイツ、イタリア)諸国で始動した後、40カ国に広げていく計画だという。同社の試みはファッションEコマースサイトの「Net-a-Porter」や「ASOS」に続くものであり、この2サイトも既に試着サービスを提供中だ。
高級ブランドに特化したNet-a-Porterの場合は、一部のVIP顧客向けに「You Try, We Wait」というサービスをロンドンで開始した。これは、配達員が顧客の試着が終わるまで家の外で待機し、返品アイテムはその場で持ち帰るというサービスだ。同社はこのサービスを香港やニューヨークでも始動させようとしている。
一方で低価格帯が中心のASOSの場合は、返品可能期間を30日間と長めにしている点が特徴といえる。
ラペルラは今後、テクノロジーを活用したサービスの向上も行っていく。大都市圏では2時間以内の配送を実現し、専門のスタイリストとの24時間対応のライブチャットも導入する。また、購入履歴に合わせてアイテムがレコメンドされる、ヴァーチャル試着室の立ち上げも計画中だ。