ビジネス

2017.12.16

ルイ・ヴィトンがフェイスブックの「AIボット」活用を開始

mrmichaelangelo / shutterstock.com

ルイ・ヴィトンがフェイスブックメッセンジャーのチャットボットを活用した顧客対応を開始した。ボットから製品に関するアドバイスを提供し、顧客と対話を行う。

このチャットボットは以前、リーバイスに人工知能(AI)ツールを提供した「mode.ai」のプロダクトで、画像検索やディープラーニングの仕組みも投入されている。今回の取り組みの狙いは、顧客らにこれまで以上に洗練され、パーソナライズされたオンラインのショッピング体験を提供することにある。ルイ・ヴィトンのフェイスブックアカウントは2000万人以上のフォロワーを集めている。

今回のチャットボットでメインとなるのは検索機能だ。ユーザーはボットに話しかけ、ブランドのアイテム情報を入手できる。さらに特定のアイテムに関するレコメンドも得られ、自然言語解析を用いた先進的な検索が行える。

また、メッセンジャーでアイテムを友達とシェアして、購入するアイテムを決められる。さらに世界中の店舗の情報や、製品のメンテナンス情報も入手でき、会話を通じてブランドの知識を深められる。ショーのスケジュールからブランドを支える哲学まで、様々な知識にもアクセスが可能だ。

ルイ・ヴィトンCEOのMichael Burkeは「我々は常に顧客ファーストを意識している。場所を問わずルイ・ヴィトンとつながれるツールを提供していきたい。近年では実店舗のみならず、フェイスブックやツイッター、インスタグラム等の様々なツールで顧客はブランドとつながっている。mode.aiが開発した『ルイ・ヴィトン・ヴァーチャル・アドバイザー』により顧客のニーズに応えていきたい」と述べた。

mode.ai のCEOの Eitan Sharonは次のように述べた。「AIテクノロジーはまだ初期段階にあるが、Eコマースのトレンドの高まりの中でルイ・ヴィトンのようなラグジュアリーブランドに当社のツールを提供できることに興奮している。先進的なブランドの間では新たな顧客体験の創出のため、AIを活用したチャットボットの利用が広がっている」

Burkeさらに「ボットは顧客の買い物体験をよりパーソナライズし、メッセージングを通じて顧客とブランドがより親密につながれる。AIを用いたテクノロジーで、新たな買い物のチャネルが生まれる」と述べた。
現状ではAIを用いたメッセンジャーの会話は米国のみで利用可能となっているが、今後はヨーロッパや日本にも拡大する予定だ。さらに、WeChatやLINE等のプラットフォームでボットを活用するプランもあるという。

編集=上田裕資

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