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1世代前の「キュリオシティ」について話す現在のNASA長官 チャールズ・ボールデン(Mark Wilson / gettyimages)

NASAが2020年に打ち上げを計画中の火星探査車「マーズ2020」は、前回の探査車から受け継ぐ部分も多いようだ。2012年に火星探査を開始した「キュリオシティ」は、今もなお現役で活動中だ。

ただし、任務の性質の違いに応じた装備の違いはある。マーズ2020の任務は、35億年以上の昔、火星にも流れる川や湖があったとされる年代に、古代生物が存在した痕跡を突き止めることだ。

とはいえ、マーズ2020の装備のおよそ85%はNASA内で「レガシー・ハードウェア」と呼ばれる、先代のキュリオシティ向けに設計されたものの再利用だ。「設計済みのハードウェアが多くあったおかげで、コストや時間を節約し、リスクを低減できた」と、NASAの火星探査計画責任者Jim Watzinは語った。

キュリオシティからの大きな変更点は、車輪の再設計と、自律行動能力の向上だ。マーズ2020は個別のモーターを内蔵した6つの車輪を持ち、前側2つと後ろ側2つの計4輪には個別に操舵用モーターが組み込まれている。そのため急旋回の能力も高く、その場に留まったままで360度ターンをすることもできる。

走破性でも目覚ましい進歩を遂げた。キュリオシティの火星での平均時速は0.09マイル(約145メートル)でしかなく、小さな岩のせいですでに数箇所の大穴がタイヤに開いた状態になってしまっている。一方で、マーズ2020はニッケルチタン合金のワイヤーをメッシュ状に織り込んだ、エアレスタイヤを採用している。

火星への着陸についても新技術が導入される。地表が刻一刻と近づくなかで、カメラが捉えた地形をプリロードの地形図と照合してコンピュータが解析し、安全な着陸地点へと探査車を誘導するのだ。

車体もキュリオシティよりは少し大きくなっており、その分多くの機材を詰め込める。マーズ2020はX線スペクトロメーターや紫外線レーザー、地中探知レーダーなどを組み合わせて、生命の痕跡を探る予定だ。

編集=上田裕資

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