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「ウェイトレス」に出演するサラ・バレリス(Photo by Noam Galai/Getty Images)

シンガーソングライターとして世界的な名声を得る前、サラ・バレリスは故郷のカリフォルニア州ユーリカで舞台に立ち、ミュージカルナンバーを聴いて育った。「私にとってミュージカルはなくてはならないものだった」とバレリスは語る。特にロック・ミュージカル「ヘアー」を観劇した時は、「まるで登場人物たちに直接話しかけられたように感じたと同時に、壮大な何かを体験している気にもなった」という。

そんなバレリスにとって、ミュージカル「ウェイトレス」の作詞・作曲の仕事は、愛してやまないジャンルにプロとして挑戦する絶好のチャンスだった。依頼が来た時はすぐに飛びついたと言い、「とてつもなく大きな喜びだった。ある意味、自分のルーツに戻る興味深い経験でもあった」と振り返る。

故・エイドリアン・シェリー監督による2007年の映画「ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた」をベースにした同ミュージカルは、田舎町のダイナーで働くパイ作りの名人ジェナが、愛のない結婚生活からの脱出を夢見る物語。ジェナ役を演じるベッツィー・ウルフは、「ジェナは自分自身と向き合い、失った魂を取り戻していく」と説明する。また、ジェナの恋愛対象となる役をジェイソン・ムラーズが演じる。

「こんなハズじゃなかったラヴ・ソング」などのヒット曲を持ち、曲作りのキャリアは長いバレリスだが、ミュージカルの制作では新しいスキルが求められた。その一つが協調性だ。「ポップ・ミュージックのアーティストにとって、作詞や作曲は一人で殻にこもって行う作業。でもミュージカルでは、曲作りは深い共同作業なの」とバレリスは言う。

新しい分野、それも自分の天職であるはずの分野で実力を発揮するためには、何が必要なのか? バレリスは自分自身よりも作品を優先的に考えることが重要だと話す。

「私がこれまでにもらった最高のアドバイスは、エゴを捨て、作品に奉仕すべきというもの。会社を立ち上げる時や、物語を紡ぐ時、アルバムを制作する時でも同じことが言えると思う。大切なのは、作品にとって何がベストであるかを考え、それを守り抜くこと」

魔法のような瞬間が訪れる

「ウェイトレス」の制作過程で、プロデューサーらから曲を書き直すように何度も言われた経験については、次のように語る。「怒りを感じたり、気が狂いそうになったりした。でも途中で、作品をよりよくするために、もっと深く掘り下げろと言われているのだと気づいた。そのことに納得してからは、私たちの共同作品であるこのミュージカルにとって何が真実なのか、何が最適なのかを追求するようになった。すると魔法のような瞬間が訪れ、新しいものが生まれてきたの」

ミュージカル「ウェイトレス」の音楽は、2016年トニー賞の最優秀オリジナル楽曲賞と、2017年グラミー賞の最優秀ミュージカル・ショー・アルバム賞にノミネートされる栄誉に輝いた。バレリスは言う。「クリエイターにとって、自分自身や自分の経験と、作品を切り離して考えることは難しい。でもあなたの役割は、作品に自分を捧げること。自分にそう言い聞かせることね」

編集=上田裕資

 

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